今年の初夏にAさんという方が、あかつきに入居されました。
この方は、ご家族と住まれていた住居からあかつきに来られており、当初から「無理やり連れてこられた」等と言われ、施設での生活に対してとても不満がありました。
ご家族とも折り合いが良くなく、お互いに「できれば会いたくない」という意識が強くみられました。
Aさんには「ここでの生活に慣れられて、お友達ができると楽しい生活に変わると思いますよ」とお伝えしましたが、「こんな所では友達なんかできん」と言われました。
そんなAさんも数名の方に声をかけられるようになったのですが、話される内容は基本的にご家族に対する不満や愚痴…
そうなると入居者の方達も距離をとられるようになります。
「愚痴ばかりのお話ではAさんも周りの方も辛くなるだけですよ」とお声掛けはしましたが、それでも変わることはなかった為に、話を聞いて下さるのは認知症の方のみとなってしまいました。
その後、Aさんは検査入院を数日され退院し、あかつきに帰って来られました。
その時も「こっちには帰ってきたくなかったけど帰ってきました」と言われてましたが、その数日後、ついについにAさんにお友達ができました!
そのお友達Bさんは、認知症こそあるものの誰にでも心を許すという方ではなく、お友達もたくさんいるというタイプの方ではありません。
そんな少し寂しそうにされていたAさんとBさんがお友達になれて少し安心しました。
先日はBさんの爪をAさんが切られるという光景もありました。
AさんもBさんも少しではありますが、以前より表情が穏やかになられた気がします。
長い人生、家族はもちろんですが友達もとても大切です
まだ若輩者ですが、人生の後半は特に友達の大切さがわかってくるのかなと感じました。
介護:竹澤