学童保育施設の実践ブログblog

「今日は遊ぶ友達がいないから、暇」(しらかわっこクラブ)

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そうボヤいていたのは2年生のMさん。2年生同士仲の良いお友だちが学童をお休みなのを聞いてぼんやりしていました。
私「じゃあ何かして遊ぼうか」
そう言ってはみたものの、私とMちゃん1人、ほかの集団で遊んでいる子たちの中には入りたくないと言いますし、無理やり入れて楽しめないなんてことはしたくないし、どうしたものか…
考えあぐねていると、ある2年生の男の子が、どこからか笹のついた柔らかい竹を両手いっぱいに持って振り回していました。
私「お友だちに当たったら危なくないかな?」
と声をかけるとハッとしたようにその子は何本か選別し、他の竹は置いていってしまいました。
「…これ。たけ?」
と、その竹に手を伸ばすMさん。
私「そうだよー」
「小さいくてやわらかい。削れるかな。」
そういうと、石を拾って削り始めました。
「あ!」
五分も経たないうちに、石が竹を貫通。ポッキリと折れました。
「中が空っぽだ!」
私「ほんとだね」
そこで、何かに気付くMさん。
「リコーダーみたい!!!」
すると、今度は木の枝を拾って、何やら真剣な様子。

 


「穴空けたら、音鳴るかな?」

なるほど!
私「鳴るかもね!!」
もしかしたらと、指導員も一緒になって竹笛作りの始まりです。
「先生、できそう?」
私「ごめん…潰れた…」
そんなやり取りをしていると
「何してるのー?」
と他の子達も集まってきて見学会開始
「わー!裂けた!」
「あー!潰れた!」
「みて!折れた!」
と、周りの子ども達も盛り上がってきましたが笛作りは難航。やっと穴が空いても、吹いたところで音が鳴ることはありません。
「鳴らないねー」
「きっと何かちゃんと空けなきゃだめなんだろうなあ」
なんて話し合う子どもたち。そのうち、竹を割いてお皿にしたり、お箸にしたり、削って汁で絵を描く筆にしたり、竹遊びは広がります。
音が鳴るかよりも何かを作るのが楽しいんですね♪
鳴らない笛を三本作って、Mちゃんはにっこにこです。最後は水で丁寧に洗って、言いました。
「先生、これ持って帰ってもいい?」
私「もちろん!」
いつものお友だちが居なくても、楽しい一日になったかな、Mちゃん♪

学童 中村 ともよ