風の子保育園の実践ブログblog

少しずつ自分で・・・(3歳児 つき組)

カテゴリー:風の子保育園の実践ブログ

  つき組になってから、約半年が過ぎました。この半年の中で、自分でできることがさらに増えてきている子どもたちです。

 

 9月末のある日。給食前に紙芝居を見た後の出来事です。

  保育者が「あのね、みんなにお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」と投げかけると、すぐに「うん!いいよ!!」と、とても清々しい返事をしてくれました。

 そして、「給食を食べたら、お昼寝でしょう?給食の前に、今から、みんなでお布団の準備を手伝ってくれない?」とお願いしてみました。すると、子どもたちは「いいよ!!」と答えてくれました。それは返事と同時に、動き始める勢いでした。

 初めは、畳んであるマットを広げて敷きます。マットは少し重いのですが、数人で端持ち、「引っ張ってー!」「ちょっと引っ張りすぎだよ!」「踏んでるよ」などと声を掛け合い、協力して敷く姿がありました。

 もうすぐマットを敷き終えるかなという頃には、押し入れから布団を運び出し始めている子どもの姿がありました。初めは、自分の布団だけを探して持って行こうとしていたのですが、「誰の布団でもいいよ。お友だちのも持って行ってくれるかな?」と声を掛けると、「これ、わにちーむ?」「これはこっちでいい?」などと話しながら、どんどん運んでくれました。

 マットの上に布団が乗らなくなってきたら、それに気づいた子どもが、押し入れに ござ を取りに行く姿もあり、周りを見て気付く力を持っているなと感じました。

 “お手伝いをしたい”という気持ちがあり、喜んで参加することも3歳児の特徴でもあるので、子どもたちにできることをお願いして、“自分がしたことで喜んでもらえた”という経験をできるように関わっていきたいと思います。

 また、以前は全て保育者が行っていたことも、子どもたちができることが増えてきたことに合わせて、自分で行うように少しずつ変化させています。その一つとして、月曜日に持ってきた布団を自分で布団袋から出して、布団と布団袋を分けて片付けを子どもが自分で行うようにしています。また、金曜日には保育者が援助しながら布団袋に布団を入れ、2階の階段の前まで運んだりしています。少しずつ子どもたちが自分で行うことも増えてきたことに伴い、“自分一人ではどうにもできない”“困った”“手伝ってほしい”と思う場面も出てくるようになりました。以前は、困っていても、なかなか声に出すことができないといった姿も見られるようになりましたが、「困ってるとき、手伝ってほしい時には、“手伝ってください”って言ってね。」と伝え続けていたことで、「(布団を布団袋に入れるのを)手伝ってください」などと言ってくれる子どもが少しずつ増えてきました。

 困っている時に、助けを求めることも、生きていく中で必要な力でもあると思います。子どもたちが自分でできることはやってみるように促しながら、難しいことには保育者が援助することで、できた喜びを感じられるように関わっていきたいと思います。

槇本