白川保育園の実践ブログblog

「カタツムリ探し」 4歳児ひまわりぐみ

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「カタツムリ探し」

 例年よりも早く梅雨入りしたからでしょうか、子どもたちに人気のカタツムリを園内で見かけるようになりました。それでもバッタや幼虫に比べるとその数は少なく、ひまわりさんたちにとってレアな存在となっております。
 捕まえた一匹のカタツムリを牛乳パックに入れて自分のロッカーに置いていたSちゃん。お迎えの時持って帰ろうとしたら、忽然と消えていました。
(後で判明したのですが、他のクラスのお友だちが自分の物だと勘違いして持っていました。)
 しょんぼりして帰るSちゃんに「明日一緒に探してあげるから元気出して。」と声をかけるKちゃん。その様子を見ていた担任は翌日お散歩に行く計画を立てました。
 「Sちゃんのためにカタツムリを探すぞ~!」を合言葉にはりきって出かけるひまわりさんたち。Sちゃんも牛乳パックに葉っぱを入れて、カタツムリを迎え入れる用意をしていました。

「カタツムリさんのおうちにするんだ~♪」

 するとMちゃんが「あ、カタツムリおった~!」と叫びました。捕まえてSちゃんに渡すと、あちこちから「ここにもおるよ~!」という声が。園内ではなかなか見つからないカタツムリが、お散歩コースでは大量に見つかりました。

「たくさん捕まえたよ!」

 チームで1つずつ虫かごを持っていたのですが、どの虫かごもカタツムリだらけになりました。もちろんSちゃんの牛乳パックの中も。ひまわりさんたち、目的を果たしルンルン気分で帰園しました。

「カエルさんもおったよ!」

 カタツムリの種類によっては寄生虫がいることがあるので、戻ったら念入りに手を洗いました。ご飯を食べ、お昼寝をして、おやつを食べたらSちゃんのお迎えです。意気揚々と帰る準備をするSちゃんの手に牛乳パックが・・・ありません。「あれ?カタツムリは?」と尋ねると、「(牛乳パックの)おうちが狭そうだから逃がしてあげたんだ~♪」とSちゃん。たくさん捕まえたことで、所有欲が満たされたのでしょうね。カタツムリの気持ちに寄り添うSちゃんの言葉に「生命を尊重する力」の育ちを感じました。
 一方、 Sちゃんと担任の会話に聞き耳をたてていた男の子たち。Sちゃんがカタツムリを逃がした場所を探し当て、片っ端からカタツムリを捕まえまくっていました(笑)。ボーイズたちの所有欲を満たすには、まだまだみたいです。

林 信彦