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「思いやり」5歳児 さくら組 くまグループ

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「思いやり」5歳児 さくら組 くまグループ

◎ある日の朝、戸外遊びの時間が終わり、保育室に入室していたときのこと、SくんときりんグループのAくんが、何やら険しいお顔をして、やり取りをしています!
担任「どうしたの?」
Aくん「僕の拾ったどんぐりだった!」
Sくん「違うよ!僕が最初に拾ったんだよ!」
両者一歩も譲らず、平行線のままです!
二人ともとっても悲しそうな顔・・・。
そこで、
担任「あのさー、提案なんだけど、朝のお集まりは、間に合わなくても大丈夫だから、2人でもう1つ、どんぐり探しておいでー!そしたら、一個ずつ、持っとけるからねー!どう?」
と言ってみると、2人張り切って園庭に駆け出して行きました!!

しかし、10分後・・・。
お集まりの途中で、Sくんが少し元気がなさそうな表情で帰ってきました。
担任「Sくん、どんぐり見つかった?」
Sくん「・・・。(首を横に振ります)」
担任「そっかー!見つからなかったんだ。残念だったねー。じゃあ、さっきのどんぐりはどうしたの??」
Sくん「Aくんにあげた・・・。」
担任「そうなんだー!Sくんもどんぐり欲しかったよねー!?」
Sくん「うん・・・。」

そこで、くまグループのお友だちに事情を話してみると・・・。みんなまるで自分のことのように、心配そうなお顔笑笑
ちょうど、その日は森の公園にお散歩に行く約束をみんなでしていたので、ちょっぴり遠回りして、秋になると、どんぐりが例年たくさん落ちている、三気の里の裏に、「Sくんのどんぐり探し」に行くことになりました♫早速、園を出てすぐぐらいの場所に、コロコロと転がった、大きなどんぐりを発見!!

第一発見者のBちゃん。
「S〜!!どんぐりあったよー!!はい!!」
真っ先に、Sくんに渡しに行きます!
すると、Yちゃん。
「あっ!こっちにもあったー!はい!Sくん♫」

気づけば、次から次へと、どんぐりを見つけると、真っ先にSくんにみんなが持って行ってくれるため、Sくんの体操服のポケットには、どんぐりが溢れそうになっています!

そして、朝はあんなに悲しそうなお顔をしていたSくんも、気づけば、こんなお顔に♫

 

みんなの優しさが連鎖し、Sくんはたくさんのどんぐりを、手にすることが出来たのです♫朝、Aくんに譲ってあげたという、Sくんの行動にクラスのお友だちも心打たれて、どうにかSくんに笑顔を届けたいという、くまグループのお友だちの「思いやり」の心が、Sくんにも伝わり、そんなみんなにも、「ありがとう♫」という気持ちがいっぱいで、最後は、みんなハッピーな気持ちで、久しぶりに、森の公園へのお散歩に出かけたのでした☆★