先日、私のユニットのご入居者様A様が、天国へと旅立たれました。
A様は、3月に満100歳を迎えられ、ご家族や他のご入居者、職員と一緒に盛大にお祝いをさせて頂きました。
しかし、その後すぐに体調を崩され入院、もう口から食事を摂ることができないと入院先の医師から告げられたそうです。ご家族は大きなショックを受けながらも、最期は「白川の里で過ごさせたい」と強く希望され、7月5日に白川の里へ帰ってこられ、看取りケアを行うこととなりました。
最期までA様らしく過ごしてほしい・・・。
その為に私たちに何ができるのか!? 全職員で考え取り組みました。
食べることが好きだったA様。少しでも味わっていただく為、ジュースで湿らせたスポンジで口腔マッサージを行ったり、お洒落できれい好きであったことから、熱があって入浴できない際も、手浴や足浴をさせて頂きました。
ご家族に了承を得て、白川の里に入居する前の施設で、A様が大好きだったという職員の方に連絡をとり、面会に来て頂くことができました。
ご家族も毎日面会に来て頂き、その中で職員とたくさんの思い出話をさせて頂き、A様の耳にも届いていたのではないかと思います。
7月18日、A様は穏やかに息をひきとられました。
後日ご家族が、
「病院ではなく、白川の里で最期を過ごすことができ本当に良かった。
ここまでしてもらえるとは思っていませんでした。皆さんに感謝です」
と話してくださいました。
そして、A様が元気だった頃に作られていた「幸福をはこぶ人形」を頂きました。
A様の想いや人柄が詰まったその人形を見て、寂しいながらも本当に幸せなほっこりとした気持ちになりました。
ご利用者との別れはつらく寂しいものですが、一人でも多くのご利用者やご家族に「白川の里で良かった」と言って頂ける様に努めていきたいと思います。
北館2丁目介護職 吉田 崇