白川の里の実践ブログblog

物故者法要

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 去る、7月31日に白川の里 初盆・物故者法要を執り行いました。本来であれば今年初盆を迎えられたご遺族とビハーラ熊本様をお招きして執り行うところですが、今年は新型コロナの感染症防止のため職員だけでの法要となりました。

 これはその際に、私がお話した法話です。

 お盆の時期になりますと、故人が還ってこられるのでお参りをと考える方が多いのではないでしょうか。しかし、浄土真宗では「お盆だから還ってこられる」という教えはありません。亡くなられた方はどのような方でも、お浄土へ旅立ち仏様の身となられ、いつでも私たちに寄り添っているという教えです。故に冥福を祈るために行う「追善供養」は特別に必要ありませんし、精霊棚や施餓鬼棚もありません。

 それではお墓参りの意味とはなんでしょうか。それは亡き故人を偲ぶとともに、阿弥陀様の大きなお慈悲に気付かさせていただけるご縁をいただく場であるという考えなのです。白川の里もお墓こそはありませんが、この物故者法要において過去帳を奉呈し、故人お一人おひとりを偲ぶ大事なご縁をいただいております。

 皆様には、今後お墓参りに行く際は、お墓参りとはこのような意味があるかを考えながらお参りいただければと存じます。

 

 物故者法要を開催して以来、初めて職員のみの法要となりましたが、未だコロナ感染も収束が見えない状況ではあります。

来年こそは、従来の初盆・物故者法要を執り行なえるような平穏な日々に戻っていることをお念じ致しております。

合掌

 

施設福祉課 僧侶 森川昌樹