いつものように居室に伺い「おはようございます」と挨拶をしました。
その方は食べることができず、自分の意思で手や足を動かす事もままならず言葉かけをしても、いつも無言か開眼して視点が合うぐらいでした。
しかしその日は「おはようございます」と返答されたのです。
私は再度「おはようございます」と声をかけてみました。するとまた
「おはようございます」
と返答されました。
私は嬉しくなり思わず手を握り「良かったです。また沢山お話をしましようね」
と話し、とても温かい気持ちになりました。
今回のことは私が試行錯誤した結果ではなく無心に物事に接した時に与えられたものだと・・・。
そして私達の日常はあたりまえのものは何もなく、すべて与えられたものだと思わされました。
不足を数えて悲しむより、ひとつひとつの小さな出来事に感謝すること。
それが幸せ・・・とその人との関わりで感じました。
これからも「ご入居者によりそう」ことを大切にし、看護職として健康管理を行い、いつまでもここで暮らしていただける手助けを行っていきたいと思います。
本館 看護職 桶田