白川の里の実践ブログblog

嬉しい出来事

カテゴリー:白川の里の実践ブログ

今から一月程前のことですが、とても嬉しい事がありました。

私が、北館に行く途中、コンサバトリーの前を一人の女性スタッフが大きな荷物を肩に下げ、リクライニング車椅子を押しながら入居者のAさんを誘導していました。

私は、「あー浴室に案内中かな・・・」と思い見ていると、その女性スタッフはリクライニング車椅子を半回転させ向きを変えたのです。

私は忘れ物をしたのかな・・・と思い見ていると、その女性職員はAさんの横に付き添いながら

「Aさん、ほらモモとマロンが待っててくれましたよ!」

とAさんに向かって話しかけはじめたのです。

私はその様子を見ながらとても温かい気持ちになりました。

現在施設内では、新型コロナ感染症対策で、ユニットから出られる機会が少なくなっている状況ですが、この女性スタッフは日常のこうした機械を見逃さずに、犬好きのAさんが見えやすいようにとリクライニング車椅子の向きを変えて、施設内での生活が少しでも豊かなものとなるように自ら行動したのだと思います。

私もAさんに「ゆっくりお風呂を楽しんでください。」と話しかけると、

誘導していたスタッフが私に対して満面の笑顔で、

「Aさんは、お風呂がとてもお好きで、いつも“ありがとう”と喜んでくださるんですよ!」

と、生活支援ができることが自分の喜びという表情で話してくれて、私まで嬉しくなりました。

コロナ禍で制限されている状況ではありますが、“○○だから仕方ない”ではなく、”どうしたら実現できるのか”というスタンスを常に忘れずに、今出来る最高のケアサービスを提供できるようスタッフみんなで考えていきたいと思います。

施設福祉課 課長 増田 博美