白川の里の実践ブログblog

供養

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今日は、私が自宅の仏壇の写真をみて話しかけること、そして自分に言い聞かせていることをお話しします。

 

自宅の6畳の和室のタンスの上には、小さな仏壇があります。

そこには、18年前の2月に72歳で他界した父の遺影が飾ってあります。その写真は、亡くなる2年前の5月頃、新緑のまぶしい季節だったと思います。

父が可愛がっていた甥つまり私のいとこの結婚式に出席した時の一枚で、家族には普段見せたことが無い満面の笑顔の写真です。

 

私は、仏壇に手を合わせる度に写真に向かい「ごめんね。きつかったね。」と話しかけます。それは、満面の笑顔ですが唇が紫色で、父は肺が硬くなる間質性肺炎という病にかかっていました。家族は父が亡くなる12年前に余命5年と宣告を受けていたことを亡くなったその時に主治医の先生から初めて聞いて知りました。

 

一緒に生活していた父が亡くなったのは、私が介護の仕事について2年目、通所介護で働いていました。その時はまだ何の知識も無く、唇にチアノーゼ、息切れがあったことにも気づくことができませんでした。

私は18年たって今でもその事を後悔しています。

そして今年で、勤続21年を迎え父の遺影を見るたびにご入居者の普段との違いや、唇や爪の色を注意深く見るように戒めとして自分に言い聞かせていますし、それが父の供養となると信じています。

 

施設福祉課 課長 増田