白川の里の実践ブログblog

葛 藤

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もう梅雨も明け、すでに30℃を超える日が続いています。毎年暑くなってくると、悩み事が増えます。

それは、ご入居者の毎日の水分量です。脱水や熱中症等、注意しなければならない病気が増える時期でもあります。

ジメジメしていて気温も高いとなれば、体力のないご入居者は身体の怠さやキツさ等の訴えも増え、もともと少ない水分摂取量が更に減ってきます。

私たちは、少しでも、一口でも多く水分を摂って欲しいと、あの手この手を考え工夫しながら水分提供を行います。

ただ、やはり人生の大先輩方です。なかなか一筋縄にはいきません。上手にかわす方、立腹される方、だんまりを決め込む方など様々です。

毎日の事なのでその小さな積み重ねが、後々どんな影響を及ぼすのか、どんな事が起こってしまうのか、どんな苦しみがあるのか、怖さを知っている自分たちは、嫌われてもいいから飲んでほしい。これが本音です。

 が・・・・・ここで頭を悩ます事が起きてしまいます。「もう飲みたくない」「お腹いっぱいだけん」「いらんて言いよるてから」等など・・・目の前で表情を見ながら聞く私たちは、とても心苦しくなります。

 飲まないと苦しいことになる・・・けど、こんなに飲みたくないと言われているのに、無理やりではないのか・・・等の心の葛藤が始まってしまうのです。

どうしようか、今日ぐらいいいか。と思うこともあります。ですが、もしこれが、自分だけでなく他の人も同じように思っていたら?と思うと、ちょっと怖くなります。

だからこそ、心を鬼にして少しでもと飲んでいただくよう声掛けを行います。

 これから、どんどん暑くなり、もっともっと水分摂取促して行かなければならない季節がやってきます。

色んな葛藤はありますが、ご入居者の身体の状態を観察しながら、自分たちに出来る事を頑張っていきたいと思います。

                          東館2階 介護職 上田 智子