白川の里の実践ブログblog

今年のさくら・・・

カテゴリー:白川の里の実践ブログ

昨日、ご入居者と運動公園にお花見に行ってきました。

桜はほぼ満開!!

皆さん、桜を見るなり表情が生き生きとし、口々に「きれいだね~。今年も見れて良かったあ・・・」と話され、やはり“さくら”は、日本人にとって特別な花なんだな~と改めて感じました。


あれは確か、今から3年前の春・・・

看取りのご入居者のご家族が、面会にいらっしゃった時のことです。いつもは寝たきりの方なのですが、中庭の桜が満開だったので、せっかくだからと起きて頂き、ご家族と花見をされました。もう眠っている時間が長くなっていたその方が、ご家族の「お母さん、見えるね。桜が咲いとるよ。きれいかね~」との娘さんの声掛けに、しっかりと目を開けられました。

それから半年後、そのご入居者はお亡くなりになりましたが、その後、娘様が「あの時、桜を見せてあげられたから良かった~。今年は無理と思いよったもん。そこまで頑張ってくれたけん満足です。本当にありがとうございました」と晴れやかな表情で話されたのが、今でも強く印象に残っています。
私は、あの時一緒に桜を見て頂いて本当に良かったと心の底から思いました。

 

桜は毎年咲きますが、ご入居者にとっては今年の桜が最期になるかもしれない・・・。そして、今この時間がかけがえのない時間であり、“今しかできないこと”があります。日々の業務に流されず、この一瞬に寄り添える人でありたいなと、毎年この季節になると強く思います。
このように人として大切にすべき事に気付かせてくれるご入居者の方々と、今この時を一緒に過ごすことが出来ることに喜びを感じると共に、感謝したい気持ちで一杯です。

西館係長  森園 順子