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介護の楽しみ

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介護の楽しみ

 私は、認知症介護実践者研修を9月から受講させて頂いています。この研修の一環で10月後半からは対象者を決め、実務実習にとりくみました。

 対象の方は難聴で声でのコミュニケーションが取れません。その為か、常に表情は険しく、入浴介助中には「痛い、やめて」・「泥棒」などの声が聞かれていました。そのような声が、なぜ発されるのか。この方にとって必要なケアとは何なのか、この方が出来ることは何があるのか。アセスメントをとり、実施しました。

 この取り組みからケアに一工夫加えることで、対象者の方に少しずつ変化が見られる様になりました。とりくみの一つにコミュニケーションボードやカードの活用。脱衣かごの設置。その方の時代背景を考えた入浴方法。その結果少しずつこの入居者の変化がみられました。一緒に対応した職員から「なんかめっちゃ感動しました」、「記録の方法でやったら頭が洗えました」との事。この言葉に「これが介護の楽しみだ!やりがいだ!」と改めて感じました。その方の困りごとを皆で考え実践する。失敗したら、どうしてなのか?と考え、アドバイスをもらい、成功出来るようにケアをしていく。考えて考えて考えて。成功した時の喜び。何とも言えない喜び。そこにはご利用者の笑顔がみれる。そのような喜びをもっとたくさんの人に知ってもらいたいと、今強く感じています。

 私が入職してからの介護のテーマは25年変わらず「笑顔を引き出す」です。

これからも皆と一緒に考えて失敗して、また考えて・・成功してご利用者も職員も笑顔になれるよう頑張っていきたいと思います。

                                                        短期入所担当 介護職 木下 朋子