若草学園の実践ブログblog

その瞬間を大切に

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現在、おひさまに通われている男の子とのやりとりについて、お話したいと思います。

4月、療育を始められた頃は、朝 来所されてもなかなか玄関から入って来れず外で座り込んだり、目に涙を溜めたり・・と見られていました。室内に入って来ても、部屋から飛び出す・表情も落ち込みがち・・でしたので、私もどのように関係性を作ったらいいのか・どうしたら困っている事に気づいていけるようになるのか・・と考える日々でした。そこで、まずは しっかり接して、おひさまでの緊張を解いていこうと考え、そのお子さんが視線を送っている物を言葉に表現して声を掛けてみたり、お子さんの好きなキャラクターの服をヒントに会話をしたり等、自然に接して行くことを続けていくと、最近では、お子さんの方から手をつなぎに来てくれたり、一言二言ですが声を掛けてくれるようになり、少しずつでも関係作りが出来ていることを感じました。

 最近の療育で、お子さんが食事後にカバンへ行きカバンの中を必死に覗き込んで、なかなか椅子に戻ってこない事があり、日頃の行動とは違っていた事が気にかかり、様子を見ていると歯ブラシセットを探しているのかな?と思い、お子さんに「歯ブラシセットがないの?」と尋ねると「うん」と教えてくれ、一緒に探すとカバンの底の方から見つかり、出すと笑顔で椅子に戻る姿が見られました。このような場面からも、お子さんの一つ一つの行動からも、そのお子さんの思いを発信・受け止められる事を実感し、これからも見逃さず大切にしていきたいと思いました。

         若草学園 通所部 児童発達支援センターおひさま(児童発達支援より)