不安な事や嫌なことがあると大きな声を出して泣くK君に対し、正直「どうしたらいいか分からない」と思った。
言葉が出ない彼に私が出来る事は側にいる事だけだった。
周りのスタッフに「身体に触れるだけでも安心するよ」、「パニックになる前に心拍数に変化があるからそこにも目を向ける事も大切」等のアドバイスをもらいながら関わりを続けた。
徐々に私に変化があった。K君に対し「どうしよう」という不安が減り、「彼が楽しめて安心できるものは何かないか」と考えるようになった。
K君はもうすぐ一年生だが、より丁寧に関わりの持てる小さい子たちのクラスにいる。
周りのスタッフに、「可能な時があれば同じ年代の子どもたちとも関わらせてあげたい」
と相談した。
彼のその時の状態に合わせ、年長さんのクラスの活動に参加させてもらった。
K君もお友達との関わりの中で、声を出して笑うようになった。
どちらのクラスでもみんなと一緒にいて、K君に出来る事を探すという事を、日々スタッフ同士話合いながら行っている。
K君が笑顔になると私まで嬉しくなる。
K君をはじめ子どもたちと寄り添いあいながら悩みながらも楽しい日々を過ごしていると感じている。