若草学園の実践ブログblog

班担当と○○君

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入所は、起床から学校登校、下校後の宿題、遊び、お風呂、食事、就寝まで身の回りの事や自立に向けての訓練など、日常生活を通して支援しています。

親御さんと離れての共同生活では、思い通りにならない事も多いと思いますが、子ども達にとっては日々の生活の場なのです。職員はシフト制で、もちろん毎日、一日中、その子と共にいる訳ではないですが、我が子と一緒に居る時間より、若草の子と居る時間が長いくらいです。

50名定員の子ども達には、班ごとに担当の職員がいます。ある小学生の○○君は、8月に入所してきました。気持ちの切り替えが難しく、毎日、厳しくしたり褒めてみたり、どこにスイッチがあるのか試行錯誤しています。もちろん班担当以外の職員も若草の子ども達一人ひとりを見ているのですが、特別に班の子どもには、強い思いを持ちます。

しかし、その逆に子ども達の思いも感じさせられました。

私が、怪我をして仕事を10日ほど休む事になりました。子ども達の事も気になりますが、早く復帰できるように自宅療養していました。復帰初日に、子ども達の下校を待っていると、その○○君が入口玄関から走って中に入って来ました。靴を脱ぐのももどかしい勢いでした。そして私の傍まで駆け寄ってきて、泣きながら「先生が今日から来るって聞いてたから花をプレゼント!」と可愛らしいパンジーの花を差し出しました。毎日、毎日、他の職員に私がいつから出勤するか尋ねていたそうで、ずっと待っていてくれたのです。その泣き顔と花のサプライズで、私もとても嬉しくて、○○君から思ってもらえる担当で良かったなと感じました。

これからも、どちらがどちらにではなく、お互いに思いあいながら寄り添いあって成長していきたいなと思います。

入所部 吉田