若草学園の実践ブログblog

肩おんぶして~♫

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9月に入りましたが、まだまだ蒸し暑い日が続きますね💦朝から子どもたちを迎えに行った後、隣に止まっていた車もちょうど送迎から戻ってきたばかりだったようで、子どもたちに「おはよ~!今日も暑いね😅」と声をかけると、1人だけなんだか浮かない表情のYくん。気になりつつも、他の子たちを連れて教室へ向かいました。

 

しばらくして教室へ入ってきたYくん。荷物の片付けが終わり、みんなが遊んでいる中

ロッカーや棚の上に登ったり、走ったり…。

「どうしたの?」と尋ねても何も答えてくれず、「怒ってる?」と尋ねると、首を横に振っており理由がさっぱり分かりませんでした。

 気分を変えようと、お手伝いが好きなYくんに“お手伝い”という名の個別課題(シール張り)を提示すると、少し表情が明るくなり取り組んでいたのですが長くは続きませんでした。

 

 その後、今度は物に当たり始めたYくん。「ねぇ、今どんな気持ち?先生に教えて欲しいな~。」と声をかけると「なんかモヤモヤする…。」と教えてくれました!

 理由は本人も分からないようだけど、きっと上手くいかなかったことなど心の中で引っかかったままモヤモヤしているんだなぁと気付きました。

 

動きが多く、注意を受けがちなYくん。満たされない気持ちを受け止め、少しでも気分が変わればと思い、「おんぶしようか?😄」と聞いてしゃがむと、「肩おんぶがいい!」と言って肩に乗ってきました。(肩おんぶ=肩車の事でした♪)

Yくんの表情はとっても満足気で肩車をした後、少し気持ちが切りかわった様でした。

 

・・・と安心していたら、また棚やロッカーに登り始めたYくん。

「どうしたの?」と聞くと「…だって、また肩おんぶして欲しかったんだもん!」と怒った口調で言ってきました。

「でもね、棚やロッカーに登っても先生肩おんぶして欲しいって気付かないよ?今みたいに言葉で教えて欲しいな。そうしたら、肩おんぶしてあげる✨」

と言うと「分かった!」「肩おんぶしてください!!」と言うことができ、しばしの肩おんぶを楽しみました♡

 

お昼の自由時間になると、今度は棚に登ることなく「先生、また肩おんぶして~♫」と言ってきたYくん。(“次は自由時間ね!”という約束も守ってくれました!)

「ちゃんと言葉で伝えられたね~!すごいじゃん!!」と褒められたYくんは満面の笑みでした!(*^-^*)

衝動性が強かったり、伝えるきっかけが分からなかったりで不適切なアプローチをしてしまうYくんですが、心が満たされたり環境を整える事で(刺激を減らすなど)、落ち着いて過ごせたり集中して取り組めることが増え、たくさん褒められる…。次の意欲へ繋がる。といった経験をたくさん積んでいっているところです。

例えば“棚に登る”という今回と同じ問題行動でも、その時々によっては理由が異なることが多いです。

 

子どもの気持ちを汲み取り、受け止めながら今後も支援を行っていきたいと思います☺

 

児童発達支援センターおひさま 児童発達支援事業  錦戸