若草学園の実践ブログblog

無限の可能性

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A君は、支援学校に通っています。お話を上手に聞く事は出来ますが自ら言葉を発する事はまだ難しく、今は練習中です。

そんなA君のお母さんとお話をしている時に、「A君はお手伝いが好きで、特に食事の準備とかは兄弟の誰よりも率先してやってくれますよ」と話して下さいました。

「どんなお手伝いをしているんですか?」と聞くと

「自分の分の食事を運んでくれます」と言われました。A君は股関節の関係で、何かを持って自分の一人だけで歩くのがまだ難しい状況にあります。

何かワゴンの様なものを使っているのかな?と思いどんな風に運んでいるのかを聞いてみると、立った状態でおかずの入ったお皿をお母さんからもらい、ゆっくりとその場に座り、そこからお尻を付けて移動していくとの事でした。「すごい!本当に自分の力で運んでいるんだ!」と思っているとA君のお母さんは

「上手になるまでは何度もこぼしましたけどねぇ~」とさらりと言われました。そこに、お母さんのA君の成長を真剣に考え願う強い気持ちや覚悟を感じた気がしました。

私は自分の中に、自分ではこれは難しいかも…と勝手に判断して、必要以上に支援している部分があるように感じました。出来るか出来ないかや、限界を決めるのは私では無く、一見無理そうな事でもトライしてみて、そこからどう支援すればいいかを考えていく事こそが大事なのではないか…とこの事から感じました。

 A君が成長する事にいつも真剣に全力投球のお母さんから先日「A君とやり取りするためにA君が自分で意思表示できる様な物にはどんな物がありますか?」と相談を受けましたので、カードを使ってのやり取りを提案させて頂きました。するとお母さんは「楽しそうですねぇ~!やってみたい!!」と視覚支援のためのカード作りにも積極的で必要な道具を個人で買いそろえて準備万端!ヤル気満々です!!

私もそんな前向きなお母さんの力になれる様に何か支援に役立てられる事は無いか、一緒に考えていきたいと思います。

 

若草学園 通所部

放課後等デイサービス おひさまぷらす

星子