若草学園の実践ブログblog

手を引く力

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男の子のU君、最初に彼が小学生の頃に出会った時は、私が移動を促す時の手を引く時に彼は反発で思いっきり引き離す力でした。その子と関わりを増やし、帰って来たら「お帰り!」と声をかける、何か一緒にしたら「〇〇したね、出来たね。」と話すなどの工夫を行っていました。

最近、U君の行動の促しで、いつも通り「行こうか。」と声をかけて手を出すと、優しい力で自分を引っ張ってくれました。普段通りの事だと思いつつ、そういえば昔は・・・と思い出してみると、U君も成長し中学生になり力も随分強くなったはずなのに、手を引く力はとても優しいものでした。

同じことをK君とH君からも感じる事がありました。K君は最初の頃はあまり関わってくれなかったのですが、同じく関わりをもって行くと。最近は傍にいて欲しい時はそっと手を握って自分を引っ張る。水など何かが欲しい時は自分を強く引っ張ってその場所に連れて行くなど、上手に私を上手く使いこなしているな(笑)と感じました。

H君は最初に会った時、私が怖かったようで近くに寄っただけで「うわぁーん!」と大泣きするほどでした。その後はだんだん慣れてきて、最初は私に引っ張られるがままでしたが、最近は「せんせーきて!」と思いっきり引っ張ってきます。

それぞれの子の思いや距離間、気持ちの表現方法、その子の信頼や思いなどがこの手を引く力から感じ、これから出会う子ともそんな関係に慣れるようにしていきたいと思う今日この頃でした。

入所部 松尾