若草学園の実践ブログblog

「七草メニュー」

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 給食では、7日に七草メニューを夕食に提供しました。お粥は苦手な子も多い為、定番の七草粥ではなく、炊き込みご飯にしました。七草は、色が変わらないように塩茹でして、出来上がりに混ぜ込みました。鮮やかな色に仕上がり、子ども達も美味しく食べてくれたようです。

 話は変わり、私事ですが昨年の10月に育児休暇を終えて復帰しました。約1年間お休みを頂き、子ども達に久しぶりに会ったのですが、皆それぞれに成長をしていて、驚くことばかりでした。特に、成長期の男の子の中には、産休に入る前は小柄だったのに、多くの子に身長を追い抜かれていました。他にも、今までは敬語は使わず話しかけてきていたのに、照れながらも敬語を使って話せるようになっていて、成長を感じ、嬉しくなりました。

その中でも一番驚いたのは、自閉症で偏食のあったK君の成長でした。

6年前に中学校入学を機に入園してきたK君。味のついたものや加熱した触感が苦手で、食事が摂れないことが続いていました。そこで学校へ給食の様子を見に行ったり、担当保育士を通して保護者の方へ相談をしたり、試行錯誤が始まりました。

初めは、タオルで食べ物を拭いて食事する姿が見られていました。味のついたものが苦手だったので、味を付けずに提供してみたり、生野菜の触感は好きなようだったので、生食で提供できる野菜は生のまま提供したり…。時には、野菜の切り方を変えてみたり…。他にも、同じ食材をひとつずつ摘んで食べることがあったので、混ぜずに食材ごとに分けて盛り付け、少しでも食べることができるようにみんなで工夫をしました。

少しずつ、食べることのできる料理が増えてきて、タオルを使わずそのまま食べることができるようになりました。私が産休に入る時点では、どうしても苦手なものは省き、丼物は具とおかず別々に盛りつけていましたが、復帰してきたときには、ほかのみんなと同じ料理を食べていて驚きました。調理する職員はもちろんですが、食事介助の支援をする職員、みんなのちょっとした気配りと本人の少しの変化や成長を共有して、試行錯誤して段階を踏んで成長していったんだなあと思いました。

そんなK君も今年の3月で卒業です。K君の成長した姿と支援を通して、本当に貴重な経験をさせて貰ったと改めて感じました。                   

入所部 大塚