若草学園の実践ブログblog

当たり前の有難さ

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①私が家を出て、初めて一人暮らしをした時、当たり前と思っていた日常生活が変わった。     決まった生活費で、買い物や食事、洗濯、掃除からセールス対応まで、全て自分自身でしなければならない状態に、慣れるまでほとほと疲れてしまった。

 

②友人に誘われて、山を縦走した時、当たり前だと思っていた水や食物の大切さを知った。     何とも思っていなかった飲料水が、どこでも手に入るわけもなく、食料も重量を考えながら厳選してザックに詰め込まなければならない。食べることが一番の楽しみだった。インスタントラーメンやスキムミルクを水に溶いて作ったフルーチエの味が忘れられない。何と言っても、水が甘く感じた。

 

③関東に住んでいた時に、東日本大震災が起きた。職場に1泊して、朝帰りしようとしたら、電車が止まっていた。バスに乗るための長い列に並んで、何回も乗り継いで、渋滞で、やっと家に着いたのが16時頃。いつもは90分ぐらいで帰れたのに。                           スーパーやコンビニには、パンや弁当、カップ麺は品切れ、牛乳や卵なども店頭に出されると即売切れ。あられやせんべいも不足する状態が何日も続いた。公共機関は動かない、食料や日用品が思うように手に入らない。世の中で何が起こっているのか、情報が交錯していた。              当たり前だと思っていた生活は、いつも存在するわけではないことを感じた。

 

④そして、コロナ禍。まだ自分自身で総括できる状態ではないが、スキンシップが難しくなった。   温もりを直接肌で感じることはできなくても、気持ちで繋がる温もりを如何に伝えることができるのか、それだけの自分に成長させることができるのか、試されている自分がいる。

            

 

                         相談支援センターいちばん星 はんざわ