若草学園の実践ブログblog

手作りおやつ

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 毎日のおやつは、子ども達の嗜好と栄養面を考え、手作りおやつをメインに提供をしています。保育園や幼稚園では、「おやつ=食事に不足しがちな栄養素を補う間食」という考えのもとに、穀物や麺類などを使ったおやつも多く提供されています。学園は、4歳~高校生までと年齢の幅も広く、お菓子系のおやつを食べたいという要望も多くあります。なので、お菓子系・食事系のおやつをだいたい交互に提供しています。

数年前のおやつは、お菓子が主流だったので、食事系のおやつを出すと抵抗のある子どももいました。ですが、慣れてくると「お好み焼き」や「ポンデケージョ(白玉粉で作ったパン)」なども楽しみにしてくれるようになりました。

 また、子ども達の中には、チーズが苦手な子が複数います。でも、おやつの「チーズ饅頭」や「チーズ蒸しパン」は喜んで食べてくれます。それに、食事では苦手なものも、おやつをきっかけに少しずつ食べてくれるようになる子ども達もいます。白玉や麩の独特な食感が苦手な子も、みたらし団子はどうにか食べることができ、それをきっかけに苦手という意識がだんだんと減ってきたように感じます。

 

小学生の子ども達は、下校後に食堂へ水筒を返却しに来ると、「ただいま」より先に、「今日のおやつなん?」、「僕の好きなやつだ!やったー!」と話してくれます。小さい子だけでなく、高校生で帰宅の遅い子ども達も残さず食べてくれます。

 

手作りのおやつは市販品に比べると、見た目も素朴です。味もパティシエの作るようなプロの味とはいきません。ですが、子ども達は手作りのおやつだと見た目が小ぶりなものでも、「小さい…」などとは言わずに喜んで食べてくれます。同じような大きさの市販菓子を出せば、「小さい!」という声が上がります。私なりの解釈ですが、手作りであるということが、子ども達の気持ちも満たしてくれているのかなと感じています。家庭で過ごした期間の短い子ども達もいるので、そういった部分でも手作りの食事やおやつは大事な役割を果たしていると思います。

 

3食の食事作りがメインになりがちな業務ですが、おやつを通しての園児とのコミュニケーションや喜んでいる反応をみると、頑張りがいがあります。

 これからも園児の要望を聞きながら、食事作りを行っていきたいと思います。

 

                       

 入所部 厨房 大塚