若草学園の実践ブログblog

薪ストーブライフ

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我が家は冬が近づくと山に薪を取りに行きます。今年もそんな時期がやってきました。

熊本地震をきっかけに、災害時に暖がとれて料理もできる薪ストーブを我が家は家族みんなの意見で導入しました。

最初は慣れなかった火付けも、今では着火剤を使わず新聞紙で着火できるように成長しています。

秋になると煙突を掃除し、チェンソーの目立てなど道具の手入れを行います。

燃料にする薪は、不要になった木を庭に置いて行ってくださる近所の方もいらっしゃいますが、基本的に山に取りに行きます。近所の山で間伐していらなくなった杉やヒノキがそのまま放置されているので、山の所有者に許可を得て、林地残材と呼ばれる木をもらってきます。

玉切り材

 山に放置されている木は乾いていないので、とても重くて一人では動かせません。現場でチェンソーを使って35cm前後の輪切りにする玉切りという作業をします。檜を切る時はその香りがとても清々しく、ネットに入れて芳香剤にしたい程の香りです。

玉切りした木は軽トラックに積んで持ち帰り、斧で割ります。

エンジン式の薪割り機は高価なので、原始的なくさびで割っています。チェンソーで切れ目を入れたら、くさびをハンマーで打ち込みます。何発か打ち込むと「メリメリ」っと玉切りした材が割れてくれます。歴史に裏打ちされた道具の力はすごいですね。

 半分に割ったものを次は斧で割っていきますが、この薪割り作業が一番汗をかき、冬場の筋トレになっています。

居合道の経験はありませんが、斧の刃先に気持ちを集中し、呼吸を整え、一気に振り下ろした斧でスパッと割れた時の気持ちよさは格別です。

子どもたちもハンマーで叩くだけで薪割りできる小型器具でお手伝いしてくれます。

こうして割った薪は薪小屋で一年以上乾燥させて、やっと燃料になります。

こんな手間暇をかけて暮らすのは身体が元気なうちだけかも知れませんが、地球温暖化で温室効果ガスが増えている現代社会においては、化石燃料の使用を減らして、できる限り環境負荷の少ない暮らしを実践し、それを子どもたちに伝えていきたいと思っています。

「木を燃やすことがなぜ環境保護に繋がるのか?」気になった方は「カーボンニュートラル」で検索してみてください。簡単に説明すると木を燃やした時に出る二酸化炭素は、木の成長過程で吸収した二酸化炭素の量と同じだから、化石燃料を使用するよりも環境に優しいのです。

そんな難しい話は置いておいて、薪ストーブは火のゆらぎを楽しんだり、輻射熱で身体の芯から温まったり、ストーブの前で乾燥野菜を作ったり、ストーブで調理したり、家族がストーブの周りに集まって過ごすようになりました。

冬場の暖房が薪ストーブになってから、子どもたちと過ごす時間が増えたのが一番の幸せかも知れません。

相談 井芹