若草学園の実践ブログblog

療育者として…親として…。

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私は、初めて療育を受けようと相談に来たり、見学に来たりする方の対応をさせて頂くことがあります。相談に来られる方の経緯としては、「健診や育児相談で療育を勧められた」「保育園・幼稚園の先生に相談したら、おひさまを紹介された」「ママ友に相談して教えてもらった」「インターネットで検索した」「相談員さんから紹介してもらった」…など、様々です。時には、同じ法人の園長先生自ら「お母さんの相談にのってあげて!」とお電話を下さるケースもあります。

 個々の悩みも、言葉の遅れが気になって…、集団に入ることが難しくて…、じっとしてお話を聞いていられなくて…など様々です。私自身も年長と年少の子どもを持つ、2児の母親でもあります。保護者の方のお話を聞き、共感できる部分がたくさんあります。親になって初めて、仕事に家事に子育てに…と、時間に追われながらの子育ての大変さを経験しました。

私は大学を卒業してから知的障がい者の施設(入所・通所)や相談員などのお仕事をさせて頂き、ずっと福祉の世界で過ごしてきました。仕事で色々な人と関わってきましたし、事前予告や褒め方、声をかけるタイミング、声のトーン…など色々学んできたつもりです。しかし、親として子どもと関わる時には、頭では分かっていても、ついつい感情的になってしまったり、親の考え(希望)を押し付けてしまったり、話をゆっくり聞いてやれなかったり…と反省の毎日です。きっと相談に来られる保護者の方も同じだと思います。

私自身も子どものことで悩んだ時に、「私の育て方が悪いのかなぁ…、私のせいで…」と自分を責めたこともあります。私は運良く、私の両親と同居しているので、子育て等の手助けもしてもらっています。保育園の先生にも連絡帳を通して、色々な相談もしています。また、我が子も地元の療育事業所のお世話になっています。私は一人の親でもあり、療育者でもありますが、我が子の集団生活での様子はどうしても知ることが出来ませんし、その場で子どもに関わることも出来ません。私一人で子どものために出来ることは限られていると思います。保育園の先生や療育事業所の先生のことばを聞いて「あっ、そうなんだぁ~」と新たな発見や気づきがあることも多々あります。「お母さんだから出来る」「先生だから出来る」「おばあちゃんだから出来る」ではなく、皆の力が必要なんだなぁ~と改めて感じます。

私たち療育事業所は、子どもの「(自分で)出来た!」をどのように関わったら伸ばしていけるのかを保護者の方と一緒に考えて、伸ばしていくところだと思っています。そのためには、保護者の方や保育園・幼稚園・学校の先生、おじいちゃん、おばあちゃん、色々な福祉サービスを紹介して下さる相談員さん、赤ちゃんの頃から見守って下さった保健師さん…皆の力が必要と思います。

私たちは、保護者の方が安心して相談に来られる、安心して我が子を預けられる事業所でありたいと思います。そして、子どものために一緒に悩み、考え、一緒に育てていけるような支援者でありたいと思っています。私たちは保護者の方を含め、子どもの笑顔を守るための応援団です。「ひとりの命にみんなで寄り添う」という法人理念のもと、法人全体で、そして地域全体で子ども達を支えていきたいと思います。

私はこの年になって未だに親に怒られます。(笑)親になった以上、一生子育ては続くんだなぁ…と改めて感じます。(笑)まだまだ子育てライフは始まったばかりです。一人で悩まずに色んな人に相談して、色んな人に協力してもらって、子育てを楽しんでいきましょう!

悩んだら「おひさま」にいつでも来て下さい。コーヒーでも飲みながら子育てのお話をしていきましょう♪

 

若草学園 通所部 児童発達支援センターおひさま(河瀬)