若草学園の実践ブログblog

当たり前のありがたみ 

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今年卒園した子ども達から、グループホームのご飯が「美味しくない」学園のご飯が美味しかった、と言う声を聞きました。子ども達が学園にいる頃は「味が薄い」とか「魚が多い」とか…不満ばっかり?言っていたような記憶があるのでしたが、勘違いだったのかなと思うような言葉でした。それは、きっと、子ども達だけではなく、私たちも!

多分、食事を作っている主婦の方は誰でも気付いていると思いますが、仕事を終え足早に帰り、食事を作っても、家族から「今日も美味しい、美味しかった」と嬉しい言葉を聞くことは少ないと思います。かく言う我が家も例外ではありません。当たり前のように食卓に食事が準備されている。それは、本当は当たり前ではないのだと思います。誰かの努力、美味しく食べて欲しいという想いから提供してもらえるものだと思います。時間になったら「ご飯が出来ました」と声を掛けられ、食卓に着くと好みは別として、温かい、バランスのとれた食事が用意されている。ごく自然の出来事ですが、本当は、ありがたいことなんですね、一見豊かになった時代ですが、経済の格差が広がり、食事を3食食べれない子ども達も増え、全国で子ども食堂や、ボランティアで食事を提供してくださるシステムも出来ています。今迄は何の疑問も持たず生活出来ていたのに、コロナ感染症やロシアとウクライナの戦争のように、いつ、当たり前が無くなる日が来るかもしれません。学園で3食食べれることに感謝ができるよう、そのありがたさが少しは感じれる様、日々の支援の中で子ども達に伝える事が出来たらと思いました。          

 

 

                         入所部  看護師  米村郁子