若草学園の実践ブログblog

いつでも療育時間

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9月27日。

今日は雨。

実は、わたくし雨は嫌いではありません。

「今日の優しい雨は、傘をさしてお散歩したくなるなぁ。」

とか、「これくらい激しいと窓ガラスに当たる雨がキラキラ光ってきれいだなぁ。」

とか・・・雨の日にしか味わえない楽しみ方があるからです。

今日の朝の送迎に出た時には、結構な雨量でしたが、A君の保育園に着いた頃にはパタッと止んでいました。

さて、本題にはいりますが・・・

A君が元気に送迎車にやってきました。

「おはようございます!今日も元気に来てくれたね!先生うれしいなっ♪」

と声をかけ、座席に座る様に声をかけると「う~ん!」と座りたくない様子。

「座らないとおひさまに行けないんだぁ。座ってくれる?」と言うと自分が座る児童シートを抱えだし、後部座席の下(足を下ろすところ)に置き、「ん!ん!」(ここに座る!)と訴えてきました。一緒に送迎に行ったスタッフと「何かしたい事があるんだろうね。ちょっと様子を見てみようか。」としばらく様子を見る事に・・・。

どうしても「ここがいい!」とジェスチャーで何度も伝えて来るので、「何かあるんだろうなぁ。」と考えていました。

すると、後部座席に乗っていた2つ年上のN君が様子を見て、泣いているのは可愛そうと思ったようで、「先生、Nが前に(中央座席)行くから、A君を後ろ(後部座席)に座らせていいよ!」と言ってくれたんです。

6歳で相手の事を思って譲れるって素敵ですよね!

N君が移動し、「ここにいいよ!」と言いましたが、それでも頑なにその場所を動きません。発達年齢的に言葉だけの指示では難しいと思ったので、バックからメモ帳とペンを出し、簡単にイラストを描いて、「座席に座っておひさまに行ったらトランポリンで遊ぼうか?」と伝えると少しイメージが湧いたようで「うん、うん。」と頷く仕草をしてくれました。1歩前進です!しかし、そう簡単に事が進まないのが療育の深い所!

頷くものの、やっぱり自分の決めた場所がいいんですよね。しばらく動いてくれませんでしたが待ってあげるとしばらくして自分から中央座席を指差し「ここに座る!」と伝えてきました。「すごい!座ってくれるの?」と言うと褒められたのが嬉しかったのか、少しにこやかな表情になりました。N君の隣で落ち着くかと思いきや、もう一度何かを訴えてきたので、寄り添ってあげると「先生、横に座って!」というジェスチャーが出ました。「先生が横に行けばいいの?」と言うと「うん!」と大きく頷いてくれました。

さて、そうなると中央座席に移動してくれたN君はどうしようかな?と声掛けを考えていると・・・「N、後ろに行こうか?」と再度提案してくれ、すんなり移動してくれ、A君と私が隣に座ることが出来ました。40代を助けてくれる6歳児!感謝の一言です。

「ありがと~!先生、助かる~!優しいなぁ。」と伝えると「いいよ!」とまたまたスマートなお答え♪

「これは将来もてるぞ~!」と将来に期待♪

「やっぱり優しい人でありたいな!」とN君の言動から自分を振り返る良い機会となりました。

大人も子どもも関係ない。人対人。子ども達からの学びは私にとって、とても良い栄養剤となっています。元気がでます。

やっぱり子どもが大好きだと感じました。

自分の気持ちに折り合いを付ける事が出来たA君。

相手の気持ちに寄り添い行動出来たN君。

送迎の時間だけでも療育のポイントは沢山です!

【送迎=子ども達を安全に運ぶ事】とイメージしがちですが、様々なドラマがあります。送迎の時間から、おひさまの基本方針にもある「丁寧な子育て」という思いを忘れず、子ども1人ひとりの個性・主体性・可能性を考えながら、どんな場面でも1人ひとりに合った関わり方を出来る限り提案し、一緒に学んでいきたいと思います。そして、その積み重ねで、子ども達が将来、自分で考えて自分の気持ちをコントロールしながら社会の中で生きていく力に繋がっていくことを願っています。

さてさて、今日の送迎でスーパーヒーローばりにカッコよかったN君。

私から秘密のご褒美をもらってニコニコ😊でした。

その秘密のご褒美の後にも、とってもカッコいい行動をみせてくれたN君。

でもそれは私の中だけの秘密にしておきます❤

おひさまで得る事ができた宝物の思い出です♪

児童発達支援センターおひさま 児童発達支援事業  江藤