若草学園の実践ブログblog

一人の命にみんなで寄り添う

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私は、放課後等デイサービスくまぽこで児童発達支援管理責任者として勤務しています。

利用して頂いている子ども達には何らかの障害があり、保護者は職員の想像もつかない程の不安を抱えながらも子ども達の生きる力と成長を願って当事務所を選んで下さり、利用されているのを強く感じながら職務についております。

担当している中学生のT君は、2歳の頃から顔面への自傷が酷く視力が低下してしまいました。言葉でのコミュニケーションは難しく、自分の要求や感情を自傷でとっさに伝えている姿が見られます。いつもぬいぐるみを手に持ち噛んでいる姿や手をシャツの中に入れている姿には不安な気持ちを感じます。

今年は、子ども療育センターの指導を受けT君は「自分から動く。自傷以外で要求するコミュニケーションツールを持つ。」を目標にし、職員は『待つ支援』を課題としました。

保護者にもセンターの指導を伝えると「家族も本人の自発的な行動を待ちます。」と言って前向きに受け取ってくださいました。指導を受けて半年間『待つ支援』を職員も保護者も意識してきたことで自傷は少なくなり自分で靴の片付け、連絡帳提出、一人で食事、自発的な挨拶(目を見てお辞儀)をゆっくり時間かけながら取り組める様になりました。

毎日保護者のお迎えの際にはT君の成長した姿を喜び合っています。

T君と家族の不安に職員の知識や観察だけではなくセンターの指導を基に寄り添えた事は良かったと思います。「家族や子ども達が困っている事は何か?」専門的な観察と支援で安心感を持っていただけるようにと思います。

 

   若草学園 通所部 放課後等デイサービスくまぽこ  Y.H