あかつきの実践ブログ blog

臥薪嘗胆

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メジャーリーグ・ホワイトソックスで活躍されている村上宗隆さんが、大切にしている言葉として挙げている「臥薪嘗胆」という四字熟語があります。中国の古い物語に由来し、悔しさを忘れないよう薪の上に寝て、苦い肝をなめながら耐え続けた王の姿を表した言葉だと言われています。「苦しさや悔しさをそのまま終わらせず、次の一歩へつなげていく」「苦しい時間そのものが決して無駄ではなく、次へ進む力に変わっていく」そんな思いが込められているそうです。

 私には、三人の子どもがいます。長女と長男は大学で、それぞれ自分の道を模索しています。次男は高校で野球部に所属し寮生活、毎日泥だらけになって仲間と一緒に夜遅くまで練習に励んでいます。月に一回程、練習試合を観戦し頑張っている姿を見るのが楽しみです。試合に出場できない時や思うような結果が出ない時、大事な場面でミスした時など、悔しそうな表情を浮かべることがあります。それでも、日々気持ちを切り替え、大好きな野球に打ち込んでいる姿に、親である私が励まされています。

入居者の皆さまの人生を振り返っても、戦争や貧しさ、病気や別れなど、さまざまなご苦労を乗り越えてこられたお話を伺うことがあります。その一つひとつの経験が、今の穏やかな笑顔につながっているのだと思うと、私自身も目の前に苦難があったとしても、少し違った角度から見ることができます。仕事が思い通りにいかないことや、自分の力不足を痛感する場面が多々あります。そんな時には、「これはきっと自分にとっての臥薪嘗胆の時間なのだ」と考えるようにしています。すぐに結果は出なくても、悩んだ分だけ、いつか誰かに寄り添える力になるかもしれない。そう思うと、もう少しだけ頑張ってみようという気持ちが湧いてきます。

 これからも、入居者の皆さまの歩んでこられた年月に敬意を抱きながら、日々の業務や子どもたちの成長に向き合っていきたいと思います。

富田 健一