私は特にお金持ちの家に生まれたわけではありません。まだまだお小遣い制の身分でもありますが、ケチな方でもありません。どうしてもの時にはカードも使えますし、今や現金主義でいなくてもよくはなっています。ただ少々はお財布に入れておきたい方ですし、体育会系でもあるので、慣習として後輩には奢るのが当たり前になってしまっていて、たまに職員のおやつ(多いのはイチゴ大福や、今度はどら焼きを考えています)を買ってきたりして、日頃の労いをしているつもりです。
これが施設会計となるとそうもいかず、出納責任の身でもあるので、大盤振る舞いなど以ての外です。ご入居者・ご利用者のためになることで出し渋るのはできるだけしたくない主義ですし、職員の仕事のし易さなどを考えれば、必要なところと思って物品の購入などを自ら考えるようにしていますが、現状の物価高騰などから、職員へは節約意識の啓発をせざるを得ません。職員の中には、”施設長はケチなことを言うなぁ”など思っている人もいるかもしれませんが、経営者側の人間であれば当たり前のことですし、これを私的なことと同様だと思えていない人の方こそ不思議です。
これまでも何度か紹介していますが、私は花が好きでして、施設を色とりどりで華やかにしたいといつも考えているのですが、昨年度中はその花苗さえ購入することを控えました。セラピー犬として飼っている犬2匹のエサを購入してくるのも私がしていますが、エサ代も値上がりしており、以前と同じように買ってきても2~3,000円は違います。うまく購入し数種類のエサを混ぜ6袋に分けて、1袋1週間のつもりで計算して6週間もたないときがあり、そんな時に”ちょっと皆やりすぎてないかなぁ?食い気のない時はいくらやっても食べないから少しでいいんだけどなぁ”など、我ながらケチなことを考えてしまっています。
その他、この冬の間は我が家でもそうでしたが、電気代高騰をうけ、自室の暖房は一度も使いませんでした。辛抱したというよりも暖房の温かさがあまり好きではないので、寒がりではありますが着こめば事足ります。そんな感じで宿直の晩も一人の空間では暖房は使用していません(これは家族や職員に押し付けることではないので、誰にも言ってはいません。ていうか、このブログで言ってしまいましたが)。こんな私の習慣も微々たる行動として少しは節約につながっているはずで、ケチなことみたくなっていますが、これで少しでもお金を残せる(辛抱が銭)のであれば、良しとしています。
私が子供の頃(北海道にいたころ)、母がハンダゴテで部品の作成を毎日自宅でやっていました。のちに聞いてびっくり、父の自衛官の収入だけでは家計が大変で、妹たちも小さかったので看護師の仕事には出れず内職していたとのことでした。私は何も知らずに楽しそうだったので母の手伝いをしていた記憶があります。あの時親は色々と工夫していたんだと知り、それでも楽しかったですし貧しいとは一切感じませんでした。(工夫が銭)
最近は、部署代表職員に月ごとの資金収支表を配布して、表の見方をレクチャーし運営状況を定期的に知らせながら、経営者意識を持つように!と言うことも多くなり、必要・不必要の区別や判断ができるように啓発しています。施設やご入居者・ご利用者を守るための意識づけは、日頃から頭にとどめておかないといけません。ケチが悪いわけでもなく美徳だとも思いませんが、辛抱するときが意外に多いことを知って工夫してほしいなぁと思っています。
追伸 前回ブログであげた私の甥の件でご心配してくださった方々がおられたのでご報告ですが、中学の入学式には無事出席できたと、妹と母から連絡をもらいました。また、然るべき機関から中学校に連絡があったらしく、入学式前日に担任になる先生とも学校で特別に面談があったとのこと。甥っ子本人の努力も必要ですが、大人たちの支えで頑張れるんじゃないかなと思っています。この件でお声かけいただいた皆様に御礼申し上げます。
今年度は何だかんだ秋まで楽しめそうな花苗を
購入してきました。GW中にきれいに植えます!
あかつき・施設長・中村猛🍀