あかつきの実践ブログblog

「ミドルエイジ(50歳になりました)」

カテゴリー:あかつきの実践ブログ

20年前の30歳の時、秘かに自分の人生の折り返しは30歳だなと感じていました。中学1年の時発症した遺伝性の特異体質がそう思う原因です。100万人に一人程度の特異体質(麻酔薬に反応してしまう体質)と言われ、中々少ない事例しかなく、当時の先生に「中村君はこの病気で体を酷使してしまうと寿命が長くないかもしれない」と、13歳の私にストレートにそんなことを言うドクターもどうかと思いますが、そんな先生の個人的見解を意外とスーッと受け入れてしまった記憶があります。その後も麻酔を伴う手術をするたびに麻酔科の先生と、”死の覚悟”について話し合うことが多く、手術が終わり麻酔が解けて目が覚めた時、生きていることに感涙すること100%でした。あの死の覚悟や生きている感動で涙が出てしまう衝動を実感している私は、それを経験したくないがために、縫合が必要なケガも麻酔なしで縫ってもらうほどです。あの体験をするぐらいなら、かなり痛いですが麻酔なしで奥歯噛みしめている方がマシだと思っています。死ぬかもしれないという覚悟を何度か経験しているので、”いつでもいいや・長生きはせんのやし”と思っています。なのに、目が覚め涙が出てしまうほど生きていると感動するのって矛盾していますよね。この体験を人に説明し理解してもらうのは本当に難しいことです。

そういうことで、私の人生を勝手に60歳頃までじゃないかと予想し、30歳を人生の折り返しだと言い聞かせました。別に短命の特異体質だと決まったわけではありません。母方からの遺伝で、女系からの遺伝となっているので、男系、すなわち私からは娘や息子には遺伝していません。麻酔を伴う手術で3割5分程度の確率で死亡することがあると、そのくらいのことまでは判っています。そしてこれが発症したのは私の家系からは私だけとなっています。

ただやはり一般的に男性の50歳くらいは、子供の養育などもある程度先が見え、安定した給与をもらっている頃で、やりたいことがやれる年齢になってきていると思いますし、実際孫までいてそちらにお金を使っている知り合いも多くなっています。また書店でも、”50歳からの男が読むべき本”とか、”50歳からの人生をどう捉えるか”など、ミドルエイジ向けの書籍は多数です。投資をしてみるのもよし。お金については老後の設計について考えなければならなくなります。転職するなら最後のチャンス。とは言ってもこれは50代前半までの話ではないかと思います。心機一転するか、残りの十数年を今の職場で全うするかでしょうか。家庭については、仕事ばかりに没頭してきて、いざ子供たちにも手がかからなくなった時、奥さんとすることがない...みたいなことも起きている現実社会。日頃ちゃんとコミュニケーションが必要です。ひとりにされたら寂しいでしょうね。その他人間関係についても...等々。

30歳を折り返しだとしたら、前述のそれぞれはまだまだの年齢でした。子供は上の娘がまだヨチヨチ歩きで、給与もまだまだ少なく持家もまだなし。人とは当然人生の進め方は違いますから、それを折り返しだとするか・しないかは自由なのですが、30歳のときに選択できることの質や量は、50歳になった今よりも薄かったのは明らかです。余命宣告されているわけではないし、短命だと決まったわけではないので、折り返しを設定せず、例えばこれからの10年何ができるか・どう生きるか考えた方がいいような。そして60歳になった時まだ元気だったら、またそこからの5年・10年を考えようかな。今からちょっと先を眺められる余裕が50歳にして身についてきていることも実感しつつ、ミドルエイジからを満喫しなくてはと思い始めています。

ミドルエイジのDIY。大学4年の娘が我が家に戻ってきた関係で、

靴箱から追い出された私の靴たち。キャップもかけられるように、

ラックを手作りしました。