今日は私の義母の話しをさせてください。
私の義母は今年で満89歳になります。
義母とは私が20歳代の頃に、緑ヶ丘保育園で一緒に仕事をしていた仲です。
その頃の義母は‘’お母さん先生‘’みたいな存在でした。保護者からの信頼もあつく、いつも笑顔で明るい人でした。まだ保育士成りたての私にも、とても優しく接してくれました。
今、義母は大津町の老人福祉施設にお世話になっています。
仕事が忙しく、なかなか会いに行けない私がたまに行くと、、、「来たね。」と言って嬉しそうに笑顔で迎えてくれます。耳が遠い義母とは会話のキャッチボールが出来ません。
耳が聞こえづらい分、私の顔をじーっと見て、私の表情で話しを理解してくれます。
心配をかけないようにと、笑顔で話すのですがそのまなざしは、私の心の中までも見透かしているかのようです。口には出しませんが、色々とわかっているのかもしれません。
「私は元気だけん、心配せんでよかよ。」と言って、逆に私を労うのです。
帰り際「じゃー、また来るねぇ~。」と私が言うと、義母は私に手を伸ばし握手をしてきます。ガサガサの私の手と違い義母の手は温かく柔らかです。「手の荒れとるねぇ~、、、。」と言ってまた心配をしてくれます。笑顔で別れた後、帰りの車の中で義母の優しさに対する感謝の思いで涙がスーッと落ちるのです。
義母に寄り添っていると思っていたら、わたしの方が寄り添われていました。
義母への私の一番の思いは、『一日一日を心穏やかに過ごしてくれること』です。
施設の方がとても親切に家族のように接してくださるので、義母を安心してお預けすることが出来ます。
そして私も安心して仕事に行けます。
「大切な家族を心をこめてお預かりする」・・・簡単なことではありません。心からその人のことをおもわなければ、出来ないことです。「心をこめる」とはその人の”心を知ろうとすること” ”真心を尽くすこと”、まさに白川園創始理念そのものです。
「大切な家族を安心してお預け出来ること」これはお互いの信頼関係がなければできません。
私達保育者は、大切なお子様をお預かりしています。大切な命をお預かりしています。安心して保育園に預けて頂けるように、、、
「子ども達の心に寄り添い」そして「保護者の皆様の心に寄り添う」その努力をして日々の保育を続けてまいります。
吉良