白川保育園の実践ブログblog

「バスケットラグビー」 5歳児さくらぐみ

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「バスケットラグビー」

  日本チームの大躍進で列島が沸いたラグビーワールドカップ。子どもたちにとっても関心がある出来事だったみたいで、時々話題にのぼっていましたよ。
 サッカーやボール取りゲームが大好きなさくらさんたち。ブームに便乗して(笑)、ラグビー要素のあるゲームを考えてみようと提案してみました。
 「ボールを抱えて、ラインを越えるまで走る 」という案が出たのでやってみたところ、簡単に点が入りすぎました。

「追いつけるもんなら追いついてごらんなさい!」

また、どうしても足が速い子が有利になり、ボールに一度も触れないお友だちが多数いました。
 以前、園庭のテーブルにコンテナを置き、その中にボールを投げ入れて遊んだことがあります。それを思い出したのか、Hくんが「ゴールにカゴを置いたら?」とアイデアを出しました。(なるほどバスケットか!)と思い、コンテナを両サイドに設置しました。ゲームのたびにゴールを高くするのは大変なので、まずは地面に平置きしてみました。ゴールが低いので、突破力のあるTくんが何度もシュートを決め始めると、女の子たちから不満の声が。「近すぎるよ!」「遠いところに線を引いて、そこからシュートすることにしよう。」「線だと消えるから、何か目印を置こうか?」・・・負けたくないから必死です(笑)。
 ボール取りゲームではフラフープを使うので、コンテナの周囲に少し離してフラフープを3つ置くことにしました。そしてフラフープの中に入ったらボールを横取りできないというルールを決めました。シュート態勢に入ったら敵は触れないということです。ただコンテナの回りでは守りを固めているので、簡単にはシュートが入りません。

「ゴールが見えな~い!」

この「簡単に点が入らない」ということがポイントです。一人では無理だと分かると、男の子たちはフラフープに入っている子同士でパスを回し始めました。翻弄された女の子たちの隙をついてYくんがゴール!
 仲間と力を合わせて点をとったという達成感は、チームプレーを向上させます。必然的に一人一人がボールに触れる回数も増えます。遊びの中で「協力すること」の大切さを学んでいきます。単なる「遊び」と侮ってはいけません(笑)。
 自分たちで考えた遊びだからこそ、自らの手で遊びを改良していくことができます。いかに男の子たちにシュートを決めさせないか、頭をひねっている最中の女の子たち。
「バスケットラグビー」、まだまだ進化中ですよ!
 
林信彦