白川保育園の実践ブログblog

「カナヘビちゃん♪」 3歳児すみれぐみ

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「カナヘビちゃん♪」

 

 クラスに少し大きめの飼育ケースがあります。4月からカエル、トンボ、コオロギなどをその中で飼育しては観察してきました。フタを開けた際に逃げられてしまい、しばらく空き部屋となっていましたが5月に新しい住人が入居しました。

「カナヘビで〜す♪」

 

 最初はカナヘビをおもちゃのように扱っていましたが、次第に元気がなくなってきたカナヘビを心配するようになりました。

「おなかが減っているんじゃない?」「お水をあげようよ!」「あんまり触っちゃダメだよ!」と話し合う男の子たち。砂がカラカラになったら水をかけたり、ペットボトルのフタに飲み水を入れたり、お世話をするようになりました。

 ある時、「ボクのバッタをあげよう!」と捕まえたバッタを飼育ケースに入れたGくん。するとカナヘビがパクッと食い付きました。「あ、食べてる!」と興奮する男の子たち。カナヘビがバッタを食べることが分かると、畑に行くたびにバッタを探すようになりました。

「今捕まえるから、待っててね!」

 

 毎日のように「カナヘビ!カナヘビ!」と呼びかける姿を見て、担任が「名前を付けてあげたら?」と提案しました。「カナちゃんはどう?」「ヘビにしよう!」「カナヘビちゃんでいいんじゃない?」といくつか候補が出ました。その中で一番人気の「カナヘビちゃん」に決定しました。

「名前はカナヘビちゃんだよ!」

 

 幼児期の終わりまでに育ってほしい10の力の中に「自然との関わり・生命尊重」という項目があります。カナヘビとの関わりを通して、その力が育まれていることを日々感じています。生き物を大切にする心をずっと持ち続けてほしいと思います。

 

 先日、大きなトノサマバッタを捕まえたYくん。「こんな大きいのカナヘビちゃん食べられるかな〜?」とSくんが言うと、「ううん、これはやらないよ。おうちに持って帰るの!」と答えていました(笑)。小さなバッタはエサとして与えるのに、大物は惜しむところが3歳児らしくて可愛かったです♪

 

林 信彦