「けいどろ」
「けいどろ」=「警察と泥棒」に分かれて楽しむ遊びです。Kくんのリクエスト遊びは「けいどろ」でした。
「どういう感じで遊ぶの?」と担任が尋ねると、「警察は追いかける」「泥棒は逃げる」「捕まったら牢屋に入る」「捕まった仲間をタッチすれば泥棒は牢屋から出ることができる」「泥棒を全員捕まえたら警察の勝ち」など、丁寧に遊び方を説明していくさくらさんたち。さらに「泥棒と警察で帽子の色を変える」という意見も出ました。これまでにも何度か楽しんだことがあったんでしょうね。
「泥棒はどうして逃げるの?」と尋ねると「お金や物を盗んだから」「悪いことをしたから」と言葉が返ってきました。「それじゃあ、泥棒が盗む物を決めようか?」と問いかけると「これにしよう!」とKくんがボールを持ってきました。「この中に入れようよ!」とさらに段ボールを持ってくるEくん。警察がボールを守り、そのボールを泥棒が取ったら泥棒に1点が入るというやり方にしました。
「泥棒」か「警察」を選択し、それぞれに作戦会議を始めます。
「誰がボールを守る?」
「ボクたちにまかせて!」
「わたしたちは泥棒よ。ぜったいにボールを奪ってみせるわ!」
園庭に丸を描き、そこを牢屋にしました。さあ、「けいどろ」のスタートです。
「待て〜、泥棒!」
「ふふん!捕まえてやったぜ!」
警察が人数をかけてボールを守っていたのですが、背後から近付いてサッとボールを奪うHくん。まずは泥棒が1点取りました。逆に泥棒を全員捕まえたら警察に1点入ります。先に3点取った方が勝ちです。白熱した勝負が続きましたが、3対2で泥棒の勝利でした。泥棒たちから「またやりたい!」と声が上がりましたが、負けた悔しさからか警察の中には「もうや〜めた。竹馬をしてくる!」と離脱するお友だちもいました(笑)。
次第に参加人数は減っていきましたが、ボールを奪う快感を覚えたHくんやRくんはお昼ごはん直前まで楽しんでいましたよ。
竹馬を支えながらも「けいどろ」の様子を見守っていた担任。自分たちで遊びを進める姿に「自立心」や「協同性」の育ちを感じました。今回の「けいどろ」は「ボール取りゲーム」の要素も含んでいました。今後、機会があれば「ボール取りゲーム」にもチャレンジしてみようと考えています。
林 信彦