白川の里の実践ブログblog

思いやり

カテゴリー:白川の里の実践ブログ

 

 自宅での生活に戻る事を目標に、リハビリを頑張っておられるA様を、入院中から担当させて頂く事になった時の話です。

 A様は寡黙な方で、一人で過ごす事を好まれ、介護保険利用にも消極的でした。しかし、奥様は仕事をしておられ、A様にサービスを利用して頂かないと、仕事を続ける事ができません。そこで、奥様と相談して奥様からA様に直接話をして頂く事としました。

そして、ある日、「主人がデイケアに行くと言ってくれました。」「ショートステイも利用するって。」と、とても弾んだ声で奥様から電話を頂きました。

面会に行ってもなかなか話が切り出せず、帰る間際に勇気を出してお話されたら、一言だけ「いいよ」と言ってくださったそうです。「他には何も言いませんでしたが、納得してくれたんだと思います。」と奥様の声は感慨深げでした。

 私はそんなお二人のやり取りの中に、深い「思いやり」を感じ、お二人がこれからもお互いに助け合い、充実した生活ができるよう、力添えができれば幸せだな!という思いで、胸が一杯になりました。

 

 私の仕事は、日々ご利用者の生活に関わる仕事です。

これからも、人生の先輩であるご利用者様やご家族様から、沢山の教えを頂きながら自己研鑚に努めて参りたいと思います。

 

 

居宅介護支援事業所 介護支援専門員 西 幸子