ご入居者I様が、ユニットのリビングで懐かしそうに見られているアルバムには
奥様との写真と思い出が書かれていました。
達筆で書かれた思い出は、全てI様が書かれたものと聞き
「お手本にしたいので、私の名前を書いて頂けますか」とI様にお願いすると
丁寧に書いて下さり、続いて住所を漢字で書かれました。
娘様がご面会にいらした時に、書かれた紙をお見せすると
「これ、父が書いたのですか?字など、殆んど書けなくなっていたのに。ありがとうございます。住所は、むかし暮らしていた所です。」と話され
I様に「お父さん、また字を書きますか?今度、ペンを持って来ますね。」と微笑ながら、親子の会話を楽しまれていました。
娘様がお帰りの時「父は、書き物が好きでした。でも、いつの間にか全く書かなくなっていました。昔の父にかえったみたい」と、涙を浮かべられました。
これからも、ご入居者、ご家族に穏やかな時間を提供出来る様努めていきたいと思いました。
東館1丁目 橋爪真里