白川の里の実践ブログblog

父の背中

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 私が小学校低学年の頃のことです。その日、私は父とドライブに出かけました。車が踏切前にさしかかり、ふと前方を見ると、1人の男性高齢者がいました。その方は、車椅子に乗っておられ、何度も何度も踏切を渡ろうとするのですが、少し坂になっている踏切だったので、全く渡ることができず困っている様子でした。後ろには道路があり、車の往来も多くとても危ない状況なのに誰も助けようとしません。

 

その時です。父は、パッと車を停めてその男性高齢者のもとにむかい、車椅子を踏切の向こう側におしてあげたのです。私は、幼いながらも、助けにむかった父の背中がとても大きく、頼もしく感じたことを覚えています。そして、自分も父のように困った人に手を差し伸べられる人間になりたいと強く感じ、この介護の仕事を志すきっかけとなりました。

 

 今でも私の尊敬する人は父です。まだ入職して1カ月半ですが、1日でも早く父の背中に追いつけるように、1日1日を大事に頑張っていきたいと思います。

 

西館2丁目 介護職 小田大貴