若草学園の実践ブログblog

子供達の変化

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お部屋の構造化やグループ活動等、新しい取り組みを始めたおもちクラスも早いもので半年が経とうとしています。新たな取り組みの中で、子供達が成長している姿を顕著に感じられるようになりました。

朝の運動で、体幹やバランス感覚を育てる事をねらいとした『キックバイク』は、子供達に人気の乗り物ですが、つい楽しくてテンションがあがり、スピードを出しすぎてお友達と競争になり、自己コントロールが難しい課題がありました。その対策として、信号、踏切のイラストを配置し、指定の数の秒数(数の習得も含めて)止まる、歩行者のイラストの前ではスピードを落とす、ガソリンスタンドの前では、人に助けを求めたり、勇気を出して声を出す事をねらいとして『(ガソリン)入れてください』と伝える、言葉の発信の練習をしています。始めて数ヶ月になりますが子供達は楽しみながら、今では以前スピードを出しすぎて止まれなかった子も減速したり、数を数えて止まったり、人にヘルプを出すのが苦手な子も声を出して言葉を伝える事が出来るようになっています。

 

また、遊具の順番を視覚的に示す事で、みんなが落ち着いて指示された場所に移動出来るようになったり、数字の足マットを並べて、呼ばれた人から順番に並ぶ練習をする事で、指示された場所に並ぶ事に意識が向き、以前までの『1番が良かった』と言って泣いたり怒ったりしながら順番で揉めてしまう場面も少なくなりました。これは、今年度から取り入れているSST(ソーシャルスキルトレーニング)のグループ活動での効果もあるようです。子供達の好ましくない行動について、スタッフがそれを具体的に寸劇にして、どう思うかを自分達で考えてもらう機会を作り、自分の行動が客観視出来る事で振り返りが出来ているようです。

少人数のグループで、『認知』『運動』『SST』の活動を通して、ひらがなや数字に興味が持てたり、相手の表情や感情の学びから、『悲しかった』『嬉しい』等と自分の感情を言葉で表現出来る事、姿勢を保持出来る事等、出来る事が沢山増えてきた子供達です!

子供達がどんどん成長している姿を見ながら、これからも沢山の『出来た!』を感じてもらえるように、丁寧な関わりを続けていきたいと思っています。

児童発達支援事業 児童発達支援センターおひさま 田代(吏)