若草学園の実践ブログblog

おあつまりの時間🍀

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あずきクラスでは、毎朝活動の前に10分程の『おあつまりの時間』を作っています。
短い時間ではありますが、子供達の成長の為の様々なねらいや目的のある内容が沢山含まれています。
来所後、各々手指トレーニングを自由に楽しんだ後、気持ちの切り替えの練習から『おあつまり』は始まります。遊んでいた手指グッズをきちんとお片付けが出来たあと、子供達は椅子に座り始まりの時間を待ちます。

おあつまりの流れです。毎月、手遊びや季節の歌が変わります。
①手遊び
進行のスタッフの動きに注目し、模倣しながら歌やリズムを楽しみます。手を大きく広げる・小さく動かす、リズムの早い遅い、等の変化を加える事で子供達の集中を切らす事なくこれから始まる活動への意欲を高めていきます。

②ごあいさつ
『手はお膝!』の好ましい姿勢を誘導する声かけがありますが、その前にアレンジとして『手は〜、、、頭!』『手は〜、、、鼻!』等、体の部位や顔のパーツを知る機会を設ける事や自分の体のボディイメージを育てる事を目的として取り組んでいます。子供達は『ちがうよー!手はお膝だよー!』等と笑顔で指摘してくる子もいますが、『次はどこかな?』と楽しそうに参加してくれる子供達です。最後は手はお膝に落ち着き、皆で朝のご挨拶『おはようございます』を言います。

③お名前よび
子供達の顔写真を見せ、お友達や自分の顔を確認してもらいながらお名前を呼びます。名前を呼ばれたら手を挙げて『はい』とちょうど良い大きさの声でお返事をする練習をしています。自分の名前が呼ばれるのをみんな楽しみに待っている様子がみられます。ちょうど良い声の大きさを、イラストを交えて動物の大きさに例えてみたり(小さい→アリさん、大きい→ライオンさん 等)視覚的に声のボリュームのコントロールが学べるように日々取り組んでいるところです。恥ずかしくて声を出せなかった子も今では上手にお返事が出来るようになりました。
併せて、今日のお友達の数を数えながら指で数を示す事にチャレンジしたりと数や指先の巧緻性にも触れているところです。

④日付と曜日確認
月と日にち、曜日、お天気等、毎朝一緒に読み上げています。数の概念や数字等、まだこれからのあずきのお友達です。日々の繰り返しの中で少しでも『見たことある、聞いたことある』という経験を通して、今後の興味関心や知的好奇心に繋がってもらえたらと思っています。

⑤季節の歌
おあつまりの最後は、その季節に応じた歌を歌います。月の初めは知らない歌でも、少しずつ覚えて一緒に歌ったり、楽しそうに聴いたりしながら穏やかな時間を過ごしている子供達です。ペープサートやスケッチブックシアターを使い、更に集中出来るよう準備しています。

おあつまりにしっかり参加出来た後は、季節のキャラクター(11月はこぎつねコンコンのキツネの人形でした)が登場し、1人ずつ人形にタッチしてもらいます。そのタッチも、『そっと優しく』のお約束で力のコントロール向上もねらいとしています。人形を、グーパンチや強く叩いてしまう事があった子も、優しく触れる事が出来るようになっています。

おあつまりが終わり、今日の1日のスケジュール確認のあとは、最後にみんなで『今日も一日がんばろう!エイエイオー!』と片手を上げてみんなで気合いを入れます。それを楽しみにしている子供達も多く、活動への意欲を更に高めていきます。

毎朝の10分間という短い時間ですが、注目する事、待つ事、声や力・気持ちのコントロール、人とのコミュニケーション等、療育の縮図となっている時間だと考えています。日々成長がみられる子供達。今後も楽しく継続していけたらと思っています🌟

 

児童発達支援センターおひさま 田代(吏)