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「まさかの登場」中村🍀

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5月に息子の小学校最後の運動会🚩に行って来ました。出る種目はそう頻繁ではないので、あいだあいだでタバコを吸いに敷地外の喫煙所へ行くのですが、山の上にある小学校のため、一回一回が軽い登山のような喫煙所の往復は、喫煙者にとって中々一苦労で長居することになってしまいます。開会式も終わり、息子の番まで5つほどあったのでタバコをしに行くと、3人一組のお父さんの集団と、6人一組のお母さんの集団がそれぞれタバコ中でした。私はお父さん方のそばで一人でタバコをし始めましたら、聞くつもりはないですが中々の大きな声で会話されていたので、耳に入ってくる会話をなんとなく聞いていました。お父さんA・B・Cとします。

 

お父さんA:「うちの親父がボケてきてたい!〇〇病院に入院しとるとばってん、そろそろ退院て言われたったいね」

お父さんB:「〇〇病院ならうちの系列ですよ!うちはその隣にある老健施設です。もしかしたら、うちに移ってきなはるかもしれんですね」

お父さんC:「〇〇病院とこなら□□先生んとこたいね?!あそこはひとかたまりでいくつか施設ば持っとんなはっとでしょ?」

お父さんB:「病院と老健と特養とケアハウスがあっです」

お父さんC:「そぎゃんあるなら、親父さんはどっかに入れてやんなはっどたい?」

お父さんA:「そっが、どこも今は無理らしかったいね。別に探さなんらしか。家じゃ見られんし、金はなかし、頭ん痛か~😓」

 

これが耳ってきました。当然ながら私も知る病院や施設でした。全く存じ上げない方々で、こう見えて人見知りなので、声をかけるか迷いながら、2本目のタバコを吸おうかなぁというタイミングで、お母さんの集団からお一人会話に入っていく方がいました。お母さんDとします。

 

お母さんD:「あそこの病院で認知症の出始めだとして、老健もダメなら特養もダメやろうけん、ケアハウスも無理てですか?」

お父さんA:「うん。なんさんどこも無理て。おたくんところはダメな?」

お母さんD:「うちは特養だけんダメて思います」

 ※Dさんは地元の有名な特養の職員さんのようです。

お父さんA:「家族も探せて言わすばってん、素人じゃ中々ね~」

お母さんD:「ケアハウスが良かて思うばってん、安くて探さなんなら市内に暁荘っていう施設がありますよ!少しぐらいの認知症なら頑張んなはるて聞きますよ」

 

パンパカパーーーン(@ ̄□ ̄@;)!!! まさかの「暁荘」の登場でした。”ケアハウスじゃなくて軽費老人ホームなんですけど~。まぁ確かにうちは頑張っとる方で~す”と心の中で呟きながら、少し顔がニヤけていたかもしれません。このコミュニティの中で話は完結しそうだったので、あえて名乗り出ることもなく、3本目までタバコを吸って会場へ戻りました。

見知らぬ方達の世間話で、暁荘が登場したのはビックリでしたし、業務の中でありがちな”親御さんの行き先を悩んでいる子供さん”の相談を受けている私達ですから、予期しない場所でしたが、日常的にこんな話があるのかもしれないと感じさせられました。積極的な声掛けをしなった理由はあるのですが、この手の話は、圧倒的にわからない方の方が多いでしょうから、施設が行うPRは勿論ですが、誰もが閲覧できるサービスがあることのPRが必要だと感じました。私の隣保班には、地元特養の副施設長や私がいる関係で、町内がうまく回っている気がします。福祉に限らず、”知っている人”が周囲にいることも地域の強みかもしれません。

これから先、色々な対象の方々が、生活場所を求めて来るでしょう。単身者が増えてきて、身元引受人がいない方なども増えて来るでしょう。施設がどうこうというよりも、様々な環境に色々な対象の方々がいらっしゃるという現実を受け入れられる社会や、そういう方々に対して優しい(易しい)社会になっていないと、この先の福祉とそれを求める人たちが行き詰まるかもと…暁荘の登場と共に考えさせられる一瞬ではありました。

この度、暁荘の再構成したパンフレットが出来ました。7月より正式に施設名称の変更を致します。旧称「暁荘」より、新称「あかつき」です。今後とも宜しくお願い致します<(_ _)>

あかつき・施設長・中村 猛🍀