風の子保育園の実践ブログblog

だっこ! (0歳児 はな組)

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普段、子どもたちと関わるときには、目線を合わせるために座ることが多い保育者ですが、立っていることもあります。

時々、少しまで玩具で遊んでいた子どもが、保育者が近くにいることに気付き、「だっこして!」と言わんばかりに、保育者の脚でつかまり立ちをして保育者の顔を見上げているのです。保育者が「だっこしてほしいの?」と声をかけながら、抱き上げると、満足したような表情で窓の外や保育室の中を観察しています。

頃合いを見て、床に座り遊びを促そうとすると、「あー!あー!」と言って訴えたり、泣き出しそうな表情になったりすることも・・・

「『立って』って言っているの?」と声をかけながら、再び立ち上がると、「そう!そう!」と言っているかのように表情が柔らかくなり、天井を見上げて手を伸ばし、嬉しそうな表情を見せてくれます。

 

 

「いつも、子どもたちが見ている景色はどんな感じなのだろうか?」と思い、子どものハイハイの時の目線を体験してみました。

すると・・・

天井がとても遠くに見えたり、棚やパーテーションがとても大きく見えたり、パーテーションの奥はあまり見えなかったり!!

こんなにも見えているものは違うのか!と知ることができました。

 

私たち大人にとって、立っているときに見えている世界は当たり前のものです。しかし、床に近い位置に目線がある子どもたちにとって、大人にだっこしてもらっている時に見える世界は、いつもと違う景色を見ることができる特別なことなのかもしれません。

「だっこ」は子どもに安心や温もりを感じてもらうことができるとともに、子どもにとって少し特別な世界を見ることができる手段でもあると感じた出来事でした。

 

これからも、子どもたちの喜びや発見などの感動体験に共感し、受け止めていきたいと思います。

 

  槇本