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「しらかわフェスティバル~ボール取りゲーム編」 4歳児ひまわりぐみ

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「しらかわフェスティバル~ボール取りゲーム編」

 

 「フルーツバスケット」「だるまさんがころんだ」と並んで、ひまわりさんたちが大好きな遊びが「ボール取りゲーム」です。遊んでいる時の表情が実に楽しそうなので、その様子を見てもらおうと今回のフェスティバルのプログラムに組み入れました。

 

 簡単にルールを説明します。グラウンドにロープを置いて右側を青チーム、左側を赤チームの陣地とします。陣地の奥にフープを3つずつ置きます。中央のフープにボールを入れ、フープの外でボールを守ります。

「1点もやらないぞ!」

 

左右のフープはタッチした相手を捕まえておくスペースです。

「つかまっちゃった♪」

 

 相手チームの陣地に入りタッチされずにボールを取ったら1点です。

「取ったよ!」

 

タッチされたらフープの中に入れられますが、味方のタッチで脱出することができます。

「今のうちに逃げて!」

 

 脱出して自分の陣地に戻るのも良し、戻らずにボールを狙うのも良しです。

「戻るより取った方が早いわ!」

 

 これまでは「先に10点取った方が勝ち」としていましたが、最近では守りが上手になり、10点取るまでに時間がかかるので5点先取方式にしています。フェスティバル本番では音楽が流れている間(4分間)に何点取れたかで競い合う予定です。

「今日は赤チームの勝ち♪」

 

 やり始めた頃は、相手陣地に足を踏み入れてタッチされても、タッチされたことを認めないお友だちもいました。おそらく「自陣の優位性」がまだ理解できていなかったのでしょう。遊ぶ回数を重ねる度にそのことが理解できるようになり、タッチされたら悔しがりながらもフープの中に入るようになりました。少し複雑なルールですが、4歳児ともなると理解して遊べるようになるんですね。

 

 面白いのは、一人一人の動きに性格が表れているところです。猪突猛進にボールを狙いに行くIくん。わざと捕まり、タッチを待って近い位置からボールを狙う頭脳派のCちゃん。集団から離れて外側から攻める用心深いTくん。相手陣地に1歩踏み入れては引っ込める慎重なKちゃん。相手が近くに攻めてきてもタッチを躊躇してしまう優しいRちゃん。

 それぞれのキャラクターを理解した上で作戦を立てる姿も見られるようになりました。誰かが相手を引き付けている間にボールを狙ったり、あえてボールから離れ、取りに来た瞬間に相手を捕まえたり、随所にかけひきが見られます。「かけひき」こそボール取りゲームの醍醐味と言っても過言ではないでしょう。

 

 この遊びを通して脚力はもちろん「思考力」「自立心」「協同性」「言葉での伝え合い」の力も育まれてきました。相手のスキを見て、とっさの判断でボールを奪う姿は見事です。その瞬間を見逃すこともありますので、本番では判定係を導入致します。

 なお、チーム編成は「リングバトンかけリレー」の時と同じです。チーム仲間を覚えやすいため、団結力を高めるためもありますが、何より「ボール取りゲーム」で負けても「リレー」で挽回することができるからです。

 いずれにしても勝負が終わればノーサイド。お互いの健闘を称え合いたいと思います。

 応援宜しくお願い致します。

 

 林 信彦