「自由工作」
1階テラスに設置してある廃材ボックスを覗き込んでは、空箱などをゲットしてくるさくらさんたち。
室内にはハサミやガムテープ、セロテープ、クレヨンなどが常にありますので、廃材を組み合わせたり加工したりする「自由工作」が始まります。 先日、ヨーグルトカップを組み合わせて中にビンのフタを入れ音が出るおもちゃを作ったTくん。「音が出るから弟が喜ぶかも!」と嬉しそう。
「音が鳴るよ!」
するとEくんが、「それに顔をつけてお人形のようにしたら?」と提案します。 「Tくんが上手だから、描いてもらおう!」とお絵描き上手なTくんにお願いすると、可愛い顔を描いてくれました。
「こんなのでいいかな?」
それを見たSくん。「ボクも弟に作りたい!」と早速取り掛かります。「2つ作るから絵を2つ描いて!」と頼まれたTくん。「え〜、また〜?」と言いながらも嬉しそう(笑)。Sくんは出来上がった物を両手に持ち、マラカスのように鳴らしていました。
「これ絶対喜ぶよ!」
一方で時間をかけ大作に取り組んでいたEくん。完成したのはロボットでした。
「ロボットだよ!」
「かっこいい!ボクも作ろう!」とロボットを作り始めたSくん。作っている途中でお友だちから「飛行機を作ってるの?」と尋ねられ、自分の作品を見つめるSくん。「たしかに乗り物みたい・・・。」とつぶやきます。Eくんが「そのストローのところツノに見えるよね?」と言うと、「ツノ?そうだ、ドラゴンだ!これはドラゴンだよ!」と路線変更。お楽しみ会でもドラゴンの役でしたので、ドラゴンに思い入れがあるSくん。夢中になって続きを作っていました。
「ドラゴンで〜す♪」
偶然の産物で作品ができることも多い「自由工作」。その過程を見ていると、子どもたちの発想の柔軟さに驚かされることも多いです。自分でヒントを得たり、お友だちの言葉に気付かされたり、「ひらめき力」が育まれているのを感じます。 出来上がったドラゴンを肌身離さず持ち歩いていたSくん。まるで相棒のようでした。その様子を羨ましそうに見ていたお友だち。もしかしたらドラゴン作りブームがやってくるかも・・・?廃材ボックスの中が少なくなってきたので、補充を急がなきゃ!と慌てている担任です(笑)。
林 信彦