「チーム替えしようよ!」
フェスティバル見どころ〜part5〜
5歳児 さくら組 くまGr 秋田
今回、フェスティバルの中で、唯一のチーム対抗戦である「チーム対抗玉取りリレー」ですが、「安田式体育遊び」のひとつであり、この「安田式体育遊び」とは、日常の遊びの中でお友だちと一緒に楽しみながら、全身を巧みに操れるようになる為の活動です。その結果高い共感性、社会性に加え子供の安全能力(自分の身を自分で守るためのとっさの判断や身のこなし)の向上も実現するものです。
「チーム対抗玉取りリレー」も、4、5人のチームでリレーをしながら、1人ひとつずつカラーボールを取りに行き、制限時間内に沢山カラーボールを集めることができたチームの勝ち!というゲームです。
4月から、その時の生活チームや、好きなお友だちと、その場でチームを作り、楽しんできたのですが、今回のフェスティバルでは、現在の各クラスの生活チーム(10チーム)で行います。
子どもたちも大好きなゲームで、毎回盛り上がるのですが、いつも勝つのはカレーライスチームです。
最初は、「すごい!」「カレーライスチーム強い!」と、周りのチームのお友だちも驚いていたのですが、あまりにもカレーライスチームが勝ち続けるので、「また?」「なんで!?」と、不思議に思い始めた子どもたち(笑)
そこで、カレーライスチームだけで、玉取りリレーをしてもらい、他のチームと何が違うのかを観察し、カレーライスチームのお友だちに、勝つためのコツを教えてもらうことにしました。
◉とにかく速く走る
◉次の人は、準備をする
◉次の人にタッチしてから、ボールをフープの中にいれる
など、様々なコツを教えてもらい、他のチームが勝つ日も増えてきました。
そんなある日のこと。大事件が起きたのです。
カレーライスチームであるTくんが、怪我をしてしまい、フェスティバル当日も、安全面を考慮して、応援での参加となりました。
「Tくん大丈夫かな?」「Tくんの分まで僕たちで頑張ろうね!」と、応援での参加となるTくんのために、応援旗や、ポンポンを準備するお友だちですが、カレーライスチームであるSくんだけは、表情が暗く、落ち込んでいる様子です。
すると、「ねぇ、先生!チーム替えしたい!!」と、Sくん。
今まで、一言もチームを替えたいと言っていなかったこともあり、驚きましたが、「どうしたの?何か替えたい理由があるの?」と聞くと、「だって、Tくん応援でしょ!もう玉取りリレー勝てないよ、、。」と悲しそうにSくんが言いました。
普段から仲が良く、一緒に遊ぶこと
が多いTくんとSくん。
そんな大好きなTくんと、玉取りリレーを一緒にすることができないことが、とても不安な様子でした。
そこで、Sくんと一緒に、くまグループのお友だちに、チームを替えたい!というSくんの気持ちを話してみることにしました。
Sくんの想いを聞いたお友だちは、「そっか〜。」「まあね〜、Tくん走るの速いもんね〜!」と、Sくんの気持ちに寄り添いながらも、「一回やってみれば?」「勝てるかもしれないよ?」と提案します。
Sくんも、「じゃあ、一回やってみる!」と、ちょっぴり不安そうな表情でしたが、くまグループの5チームで、チーム対抗玉取りリレーをやってみることにしました。
笛の合図で、スタートし、最初は、不安そうだったSくんも、ゲームが始まると、「急いで!」「頑張れ!」と、同じチームのお友だちを応援しながら、張り切って参加しています!
そして、結果は、、、一位のチームとは、わずか一個差で、カレーライスチームは、2位でした♪
「惜しかった〜!!」と言うSくんの表情は、始まる前とはまるで別人なほど、にこにこ笑顔になっていました♡
「どうだった?」と、聞いてみると、「このままでもいい!頑張ったら勝てるかも!」と、Sくん。
周りのお友だちも、「あと少しだったね!」「Tくんも、知らない間にチームかわってたらびっくりしちゃうもんね!」「このままで大丈夫!」と、素敵な言葉をかけていました。
突然の出来事でしたが、子どもたちにとって、大好きなお友だちの存在の大きさと、同じクラスの仲間のために、一緒に悩んだり、考えたり、励ましたりする子どもたちの素敵なやりとりに、心があたたかくなりました。
毎回、状況や、結果がかわるルール遊び!それが、楽しさでもあり、魅力でもあります!
フェスティバル当日も、どうなるのかは、誰にもわかりません♪
楽しみにされていてください♡