ご入居者の居室の壁に掛けられた1枚の家族写真。
そこには家族に囲まれたご入居者のにこやかな笑顔がありました。
「優しい笑顔ですね」と、思わずそう話しかけるとその方は「フフッ」と笑われました。
写真に映し出された穏やかな情影を思い出されて笑われたのでしょうか。
今はほとんど会話をすることはない方ですが、その写真の中には、確かに母として祖母として家族の役割、人生が写っています。
私が新人の頃、看護の仕事に悩んでいた時に、ある先輩から「自分の家族と思って接することが大切だよ」と言われました。
それからどれだけ実践できたかわかりませんが、これからもご入居者ひとりひとりの人生に看護職として寄り添い、ともに歩ませてもらえるスタッフになっていきたいと思います。
看護職 桶田