白川の里の実践ブログblog

one by one

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ソファに座って、2歳の息子と一緒にテレビを観ています。

息子は、数日前まで風邪をこじらせ、熱と咳がひどく、とてもぐずり大変な思いをしました。

やっと症状も落ち着き、いまは私の隣で心地よいぬくもりを感じさせてくれます。穏やかな表情、姿勢でテレビに夢中になっている子供を横に、私もとても幸せな気持ちになれます。

 

その時、ふと感じたことがありました。

「息子は“今”を生きており、それが数十年続いていくんだ」、「そして年を重ねていき、成長し、これから多くの経験をしていくんだ」というようなことを、なんとなく感じました。

 

認知症ケアの主流となった“パーソン・センタード・ケア”という考え方において、その方の“生活歴”を知り、理解していくことはとても重要なことです。これまでも生活歴の重要性は感じておりましたが、子どもと一緒に何気なく過ごしていた今、なぜかそれを強く深く感じました。

 

そして、“いま関わらせて頂いている入居者・利用者の方々の生活も、こうした子供の頃からずっと続いており、長い人生を経て『今』があるんだ”と、本当に当たり前のことですが、何か心に残るものがありました。白川園の理念である“ひとりのいのちに みんなでよりそう”ということ、その『ひとりのいのち』に込められた意味を、少し実感できたような気がします。

 

長くなりましたが、最近読んだ本にこのような言葉が書いてありました。

 

one by one(一人ずつ)

one by one(ひとつずつ)

そしてone by one(一歩ずつ)

 

自分にできることは微々たるものではありますが、

焦らず腐らず“one by one”をこころに、これからも頑張っていきたいと思います。

 

 

総務課 中川 雄一朗