白川の里の実践ブログblog

信頼関係を築くということ♥♡

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私は入職して今年で2年目を迎えます。今年もたくさんの新任職員が入ってきて、新たな仲間が増え、とてもうれしく思っています。今までは自分が一番年下だったので、何かわからないことがあっても先輩職員に遠慮なく聞けていたのですが、最近では自分が後輩に聞かれる立場になり、ちょっぴり誇らしい気持ちと戸惑いが入り混じったなんともいえない…でも気持ち新たに頑張ろうと張り切っています!

 

 最初の3ヶ月はわけがわからず無我夢中で、とにかく沢山のことを覚えて、業務をこなすことに必死でしたが、少し慣れてくると、一つひとつの仕事の意味やご入居者の気持ちを考えるようになり、かえって仕事が遅くなくなったりしていました。そんな時期に、担当ユニットのAさんというご入居者に対してケアをする中で、なかなかコミュニケーションのとり方がわからずに随分と悩みました。

そんなとき先輩が教えてくれたのが、『桐原さん、あせらなくていいよ。わたしも最初はケアさせてもらえなかったけど、とにかくご本人のことを第一に考えて、誠実に一つ一つ丁寧にケアしていけば、そのうち必ず受け入れてもらえるから大丈夫』と言われたんです。そのときは良くわかりませんでしたが、ひとつひとつを丁寧に対応することを繰り返すうちに、約半年が経った頃、いつものようにケアに入ろうとしたとき、Aさんが私に『桐原さん ちょっと!』といってくださったんです。私はそれがうれしくてたまりませんでした。また、後でわかったことですが、先輩がそのご入居に『あの子はAさんのお孫さんとちょうど同じくらいの年頃なんですよ』とか、『今日はAさんに名前を呼んでいただきました~って喜んでましたよ!』とか、いろいろフォローをしてもらってたということを知り、本当に涙が出るくらい嬉しく、多くのやさしい先輩に恵まれたことに感謝したことを覚えています。

 

最近では、「寝る」「取って」「起こして」「きつい」など沢山の思いを、私に伝えてくださり、私のことを『きりっち!』とあだ名でよんでいただけるようになりました。今思えば、きっと信頼関係ができていない中で仕事を進めることを考えてケアをしようとしていたから、自分のことを受け入れてもらえていなかったんだろうと気づかされました。

 

 この仕事を始めてちょうど1年が経ちますが、最初に信頼していただけた時の喜びを忘れずに、これからは私が後輩のフォローをできるようにならなければいけないと決意を新たにしています。そして食事・入浴・排泄などの介助が上手になることも大切ですが、その前に一人の人間として、人生の大先輩であるご入居者に認めていただけるような信頼関係きずけるよう、これからも研鑽を積んでいきたいと思います。

 

東館1丁目 桐原梨奈