白川の里の実践ブログblog

“お手紙”に感謝

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 先日白川の里で、令和元年度の物故者初盆法要を執り行いました。

6組9名のご遺族とビハーラ熊本の皆さまに参列していただいたのですが、その際に遺族を代表してご挨拶頂いた、A様のお手紙に私たち職員は感動で胸が一杯になりました。

A様の義母様は、白川の里で約2年半をお過ごしになり、昨年の秋に最期はご家族の見守る中で静かに旅立っていかれました。

ご縁があり大切なご家族が白川の里へ入居され、いのちに寄り添うことが出来たとき、それが結果として、ご入居者やご家族から「感謝」の言葉をいただくことができる。そのことを目標として私たちは、7K活動のひとつに「感謝される」ということを掲げています。今回はその目標がひとつ達成できたのかな…と感じ出来事でした。

ここに、ご遺族さまより「感謝」の手紙を頂きましたのでご紹介します。

 

 

白川の里さま

 本日は、このような法要のご縁を頂き、誠に有難うございました。

故人も喜んでいる事と思います。

 義母は、2016年に起きました熊本地震の後、5月より白川の里にお世話になり、2年5ヶ月の間、何一つ心配することなく穏やかに過ごす事が出来ました。

入所させて頂いたことは、私にとっても大変有難かったので、今は感謝の一言です。

 2017年に義母の息子である主人を看取り、昨年は義母を看取り、今年は義母の初盆と3回忌を一緒にすることとなっております。

 あれから数ヶ月、あの日の事は昨日のように思い出されます。東京から孫の長男が帰郷してきた日、私が仕事を終えて白川の里についた同時刻に天国へと旅立って行かれた義母、きっと待ってくれていたと思え、みんなで看送れたことに心からホッとした日を・・・。

 入所させて頂いてから、事ある毎にたくさんの写真を撮って頂いたことは、いい思い出となりました。一緒に生活していた時は、同じ画面の中に納まる事はありませんでしたが、ここ2年、義母と一緒に写る事が出来ました。

 白川の里で過ごせた月日、義母も幸せだったと思います。白川の里の皆様大変お世話になりました。本当に有難うございました。

 本日は、皆様と共に故人を思い出し、お話しできたことに感謝し、お礼の言葉とさせていただきます。

  令和元年八月三日 

 

 私たちは外部の方から「介護の仕事ってどんなことするの?」とよく聞かれることがありますが、その大半は、「身体に障がいのある高齢者や認知症の高齢者の食事・排泄・入浴…等々のお世話をするんでしょ!」と言われることが通常です。

しかし、私たちの仕事の本質とは、「その方が最期まで、その人らしい人生を全うすること」を支援することだと考えています。食事や排泄など3大介護はそれを達成するための手段であり、決して介護の目的ではないと考えております。

私たち職員も、長年寄り添ったご入居者との別れは大変辛く悲しいことではありますが、ご家族と一緒に最期までその人らしい人生を全うして頂く支援が出来た時、福祉人としての仕事としてのやりがいを実感できると思います。

 このお手紙をA様からいただき、ご家族の「感謝」の気持ちを胸に刻み、職員一同これからも力を合わせて頑張って参ります。

 

統括部長 田嶋アサミ