白川の里の実践ブログblog

私の母

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私は白川の里で20年以上働いています。私は今、介護の基礎を母から学んでいます。

私の母は4~5年前にレビー小体型認知症と診断されました。この時要支援2だったのですが今では要介護4です。

週に1度は必ず会うのですが、「あー、今日の会話は意味が分からなかったなぁ」と感じる事が多くなってきました。日によっては私の事も、同居する兄の事もわからなくなる時があります。警察に保護される事もあり、母曰く「パトカーに乗ったらすぐ家に連れていってくれるもんね」と・・・

この様な母ですが、今でもまだ分かるところもあります。徐々に記憶がなくなっていく恐怖や、不安になり家の中を歩き回る時の気持ちなどを教えてくれます。また、排泄を失敗してしまった時の気持ち、笑顔がない人と話す時の恐怖感、知らない場所に泊まらせられる気持ちなど、生の声を聞かせてくれます。母の気持ちを聞くたび、当たり前にやっているケアがご利用者にとって、どの様な影響を与えてしまっているのかを考えさせられます。

認知症のある母が、私の介護の先生となり、「あんたの介護はそれでいいとかい?」といっているような気がします。認知症になってしまった母ですが、私は母が大好きです。これからも「介護とは」を母から学んでいきたいと思います。

 

 

通所介護事業所  木下 朋子