母と姉との笑旅行
3月上旬、リフレッシュ休暇を頂きました。
静岡にいる叔父の具合が悪く、面会するなら早めのうちにとの知らせを受けたのが、お休みをいただく1週間前のことでした。叔父とはもう20年ぐらい会えておらず、「絶対会いたい、母にも会わせたい」という気持ちで、迷うことなくホテルと新幹線の予約をしました。
鹿児島の母、姉と駅で合流し、3人揃っての旅行。いま思うと数年ぶりです。
しばらくすると「ねえねえ、ゆかり。新幹線は何回乗り換えるの?」と聞いてくる母。
「福岡と名古屋の2回よ」と伝える私。しばらくすると、「ねえねえ、何回乗り換えるの?」と再び聞いてきます。3回ほど繰り返すうちに「おや?」と思い、姉に確認すると、家を出た時から同じ質問が多かったとのこと。そこから旅行と同時に、母の観察の始まりです。
気がつくと、姉も私も「同じこと何回も聞いてるわよ」と言っていました。
(仕事中は決して言わない言葉なのに、身内にはダメなものですね)
すると母から、「いいじゃない、何回も聞くわよ」との一言。一瞬、間があり母も私たちも大笑い。そんなこんなで無事に静岡に到着しました。
叔父とは、翌日まで面会ができ、チョットだけ観光もして、お土産を買うことができました。
帰りの車中、「もう静岡(三島)に来ることはないかも~」と思っていると、
その時ふと父のことを思い出しました。私の実家は、父が跡取りとして家を仕切っていました。父の兄弟の葬式や、母の実家(秋田)と、大切な用事があれば、すぐに私たちを連れて里帰りしていました。
いま振り返ると、毎回安くはない出費に「お金は一体どうやって工面していたのだろう」と、父の愛情を感じずにはいられませんでした。
「父は、自分の事より“家族”の為に時間やお金を使っていたのかな、父は偉いな・・」と、今回が最後になるかもしれない叔父との再会をしんみり考えに浸っている隣で、
「ねえねえ、何時に家に帰れるの」と何度も聞いてくる母。苦笑しながら「10時頃かな」と返事しました(笑)。気がつくと帰りの新幹線では、怒らず優しく笑いながら何度も同じことを返事できていました。“仕事も母も大事にして参ります”
この度は、お休みをいただき、誠にありがとうございました。いろいろなことを考える事ができた、母と私の小旅行でした。
通所介護事業所 生活相談員 金子